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新型フェアレディZは短命で終わるという声が

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■2022年10月の騒音規制強化もダメージに

また騒音規制も同じく、フェアレディZの存続を難しくさせている規制だ。現在(2022年2月)の日本の騒音規制は、国際基準で決められた、「フェーズ2」と呼ばれる規制値を新車の義務としている。これが、2022年10月より、「フェーズ3」という、さらに高い規制値へと引き上げられるかも知れないのだ。

Z34の騒音値は76dB(全開加速時の騒音レベル)。これは、「平成10年規制に適合する」ということで新車販売が許可されている。だが、Z34のような高出力スポーツカーが属するカテゴリ(※エンジン最高出力と車重の比率によって分類)は、フェーズ2で73dB、フェーズ3は71dB(予定)と、Z34は既にNGゾーンにいる。

GT500も、新型フェアレディZでの参戦となる。オートサロンでの発表会に登場したKONDO Racing Teamの近藤真彦監督も、「新型フェアレディZで参戦する今期のGT500は非常に楽しみです。日産・ニスモ4チームで優勝争いができるよう、期待していただきたい」としていた

フェーズ3の導入は、現時点決定しているわけではない。騒音規制が先行している欧州国連の騒音専門家会合の動向を見ることになっていたが、コロナ禍によって調査会の会合は延期、中止とされており、議論は進んでいない、というのが現状だが、Zを含む現在販売されているスポーツカーには、モデル廃止か、高額なコストをかけて対策するか、という、厳しい選択が迫られているのだ。

 

■もったとしても、8年後の2030年まで

規制の狭間を生きているZだが、おそらく現行Z34は、もったとしても8年後の2030年までだろう。2030年は、自動車を取り巻くあらゆる規制が強化される節目の年であり、現在の技術では達成が難しい高いレベルが求められることになるからだ。

2000年にZ32が販売終了したことで、Zの歴史は一度途絶えている(あの時も排ガス規制だったが)。その2年後にZ33型フェアレディZが復活、再び日産のスポーツモデルとして、Z34型まで継続することができた。技術の進化で、クルマがどんどん家電のようになっていくなか、自動車メーカーやその関連会社、ファンにとって、心の支えとなるのは、やはり「スポーツカー」だ。フェアレディZが今後も生き残るには、やはりバッテリーEVとなるしかないと思われるが、スポーツカーの在り方のひとつとしていいと思う。エンジンにこだわらなくてもいいから、フェアレディZには生き残る道を選択してほしい、と思う。

Text:Kenichi Yoshikawa
photo:NISSAN
Edit:Takashi Ogiyama

日産フェアレディZの公式サイトはこちら



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