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フロントガラスの凍結を取る方法

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安全装備や自動運転でますます高額化している現代のクルマ。上手に購入する方法は? さらに、所有してからも様々なトラブルやアクシデントが起きるのがカーライフ。それら障害を難なくこなし、より楽しくお得にクルマと付き合う方法を自動車ジャーナリスト吉川賢一がお伝えします。

全国的に冷え込む今日この頃。朝、クルマで出かける際にやっかいなのが、フロントガラスの氷結だ。フロントガラスの氷結をとる方法はいくつかあるが、どれがベストなのか。注意点とともにご紹介しよう。

 

■「とにかく早く!!」という方には市販の解氷スプレー

時間はかかるが、やはりエアコンのデフロスター機能でフロントガラスに温かい風を送るのが、安全で確実な方法だ。エンジンをかけてエアコンを暖房にし、外気導入にしたうえで、デフロスターのスイッチを入れる。これでしばらく待てば、少しずつ氷が解けてくれるし、温度差によるガラスのくもりもしっかりとれる。

この方法のやっかいな点は時間がかかること。気温や凍結具合によるが、10分以上待たなければならない場合もある。時間がない朝は、1秒でも早く出発したいのに、10分なんて待っていられない。ましてや、このご時世、長時間の暖機は厳禁である。デフロスターを使用しつつ、スクレーパー(へら)などで氷をガシガシ削れば多少は時間短縮できるが、これもなかなか大変な作業。

「とにかく早く出発したい!!」という方は、市販の解氷スプレーがおススメだ。筆者も常備している。主成分で使われているエタノールやイソプロパノールなどのアルコール類は、水の凝固温度0度でも凍らない特性(純度100%のエタノールの凍結温度はマイナス114.5度)があり、このエタノール入り解氷剤をフロントガラスに直接スプレーすることで、瞬時に氷を解かすことができる。市販されているエタノールを薄めて使っているという方も多いようだ。気温によっては再凍結してしまうため、デフロスターで温めながらスプレーするようにしてほしい。

エンジンをかけたあと、デフロスターを付けて、解氷スプレーを噴霧するのが最も早く出発できる

ウィンドウウォッシャー液の中にもエタノールが含まれているが、一般的な濃度は10%程度だ。濃度の高い(30%や50%など)ウィンドウウォッシャー液も市販されているので、冬期はそのタイプに入れ替えることも有効だ。

 

■ぬるま湯をかける方法は、早いがおすすめはできない

実際には、多くの方が「ぬるま湯をかける」という方法で氷結を取り除いているようだが、やはりおすすめはできない。もちろん熱湯をかけることは、温度差でフロントガラスがひび割れてしまう可能性があるのでNGだ。が、ぬるま湯も、気温や場合によってはひび割れの原因にならないとはいえないし、かけたぬるま湯が(ぬるいからこそ)再凍結する可能性もある。

実際にぬるま湯をかけてガラスが割れてしまった人はいるようだ。「長年ぬるま湯をかけているが、割れたことはない」という人は、その人のやり方では割れないだけであり、それを他の人がやったら、割れてしまうかもしれない。お風呂の残り湯をかける、という人もいるようだが、ガラスに油膜がつく原因になりかねない。

ぬるま湯をいれたビニール袋で、フロントガラスを撫でる、という方法がネット上でシェアされていたが、これはいいアイデアだと思う。ただし、一度に広い面積の氷を溶かせないので、意外と面倒な面もある。

 

■予防しておけば、手間も時間もかからない

ベストなのは「凍結防止カバー」をフロントガラスにかけて凍結を予防しておくことだ。1000円程度で入手できるし、解氷スプレーとちがって消耗品でもないため、ランニングコストはかからない。カバーを外すだけですぐに運転することができるため、時間も手間もかからないし、解氷スプレーやスクレーパーなどでフロントガラスを痛める心配もない。

若干手間がかかるが、「凍結防止カバー」をフロントガラスにかけて凍結を予防しておくことが、実は最も効果がある

前日にカバーをかけておくことを忘れないようにするだけで、朝の悩みは一切なくなる。カバーをかけるだけでは風で飛んで行ってしまうので、カバーの上からマグネットで固定して使用している人もいるようだ。冬場は結構な頻度で凍結している、という場合であれば、ぜひとも取り入れてほしい手法だ。

これらの対処法を頭に入れつつ、その時の気候や気温、クルマの状況に応じて最善策で対処してほしい。時間がないからといって、視界を確保できない状態で運転するのだけは避けるようにしよう。

Text:Kenichi Yoshikawa
photo:Adobe Stock、AC
Edit:Takashi Ogiyama



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