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最低気温7度まで冷えたら変える?冬用タイヤの交換時期と、正しい使い方

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安全装備や自動運転でますます高額化している現代のクルマ。上手に購入する方法は? さらに、所有してからも様々なトラブルやアクシデントが起きるのがカーライフ。それら障害を難なくこなし、より楽しくお得にクルマと付き合う方法を自動車ジャーナリスト吉川賢一がお伝えします。

今年もまた、冬がはじまります。雪の降る地域に住んでいる方は、既に冬用タイヤへ履き替えたことでしょうが、あまり雪の降らない地域では、いつ冬用タイヤへ履き替えればよいのか、タイミングが難しいところです。交換をショップにお願いする場合、雪予報が出た後にお願いすると、かなり待たされることにも。

また、サマータイヤへ戻す時期も悩ましく、夏場でもそのまま履き続けている方を稀に見かけます。冬用タイヤはいつ交換するのが適切なのでしょうか。

 

■最低気温が7度を下回ったら交換タイミング

路面はドライ、ウェット、積雪、凍結路など様々に変化し、また早朝や夜間、日陰の場所や橋の上など、時間や環境によっても異なります。ただ、タイヤメーカーのミシュランでは、気温が7度を下回ったら、冬の始まりとしています。「最低気温が7度」をひとつの指標としておけば、「いつ交換しようかな」と悩ましく思う必要もありませんよね。

最低気温が7度を下回ったら、冬タイヤへの交換準備をしよう

逆に、冬用タイヤからノーマルタイヤへ戻すタイミングですが、多くの方が3月末には履き替えるようです。ただし、雪が降ることはなくても、路面凍結する場所を走る機会があるならば、履き続けるほうがベター。4月末の連休まで、などと決めておくのも手かもしれません。スタッドレスタイヤをそのまま履いていても問題はないですが、トレッドが柔らかく、アスファルト路での制動距離は伸びる傾向にあります。特に、ウェット路面には弱い、ということは覚えておいた方が良いでしょう。

 

■交換後には必ず「空気圧の調整」を!!

夏の間、保管しておいたタイヤは、空気が抜け、規定量の空気圧を下回っていることが多いです。低い空気圧のまま走行すると、ウィンター性能が発揮されないだけでなく、走行中にグネグネとした走行フィーリングになったり、燃費が悪化したり、ロードノイズが増えたりと、デメリットが多く生じてしまいます。

タイヤ交換後は必ず空気圧チェックを!!

また、スタッドレスタイヤは、幅広で深い溝を設けた設計がされており、低気温でも柔らかさを失わない、独特のゴム素材を使用しています。そのおかげで、寒さの中でも優れたグリップ力を発揮しますが、空気圧が適正に入っていることが大前提。空気圧が低く、タイヤがつぶれていたりすると、ウィンター性能は発揮できなくなります。もちろん、交換は2本ではなく、4本すべてを冬用タイヤに変えることは必須、2WDでも4WDでも同じです。

 

■雪や凍結路での事故は、たった1割

ミシュランによると、冬期の事故の10件中9件は雪や氷の上を運転しているときではなく、ドライ路面またはウェット路面で発生しており、さらには、10件中9件の事故が直線道路で発生している、とのことです。つまり、雪路や凍結路、コーナーや視界の悪いところなど、条件の悪い場所では運転に慎重になる反面、危険が少なく運転がしやすい場所では注意散漫になりがちのようです。

JAFのユーザーテスト。時速40kmから急ブレーキを踏み、制動距離を測定した(新品タイヤ、かつABS作動、制動距離はそれぞれ3回の平均値)。その結果、スタッドレスタイヤが最も短い距離で停止できた一方、ノーマルタイヤはその約1.7倍も制動距離が長くなった。(グラフはJAFからの引用)

また、ACCなどの運転支援装置は、雨や雪のように、カメラやレーダーの装置が誤認してしまうようなところや、滑りやすい路面の場合には、過信してはいけないことも重要なポイントです。季節や天候によらず、車速を常に意識して、無理のない運転を心がけましょう。

Text:Kenichi Yoshikawa
Photo:AC,AdobeStock,JAF
Edit:Takashi Ogiyama

 



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