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CAR Dr.ノリシゲの妄想ドライブ

フェラーリに牙を剥け! 最強のコルベットがもう待ちきれない。

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説明しよう! 妄想ドライブとはヴェテラン モータージャーナリスト・ノリシゲセイイチが「このクルマにのったら、こんなことをしたい。こんなところに行きたい。この街道でぶっ飛ばしてチャンネーとこんなことがしたい!」と妄想の世界に遊ぶ気絶コラムである!

最高速度300km/hクラスで最廉価なスーパーカー

FRからミッドシップへ。1953年の初代コルベットの誕生から7世代に渡り、フロントエンジン+リアドライブのパッケージを踏襲してきたアメリカンスポーツカーが、2019年にミッドエンジン+リアドライブのスーパーカーに大変身。

コレだけでも大ニュースだった第8世代のコルベットですが、さらに度肝を抜かれたのは6万ドル前半というエントリープライスでした。

現状、スーパースポーツカーの価格を見渡すと、素のポルシェ911がザックリ1500万円、かつてピッコロフェラーリと呼ばれたV8エンジン搭載車でも実質的には3000万円級です。振り返れば初代NSXが標準車で800万円。シボレーブランドをもつGMの底力にグウの音も出ません。

そんなミッドシップコルベットも早3年を経過。そして4年目にあたる2023年モデルのアナウンスが凄かった! 国内外のレースで培ったレーシングスペックの新エンジン『LT6』搭載モデル『Z06』(通称ズィー・オー・シックス)を発表したのでした。

【2023 CHEVROLET CORVETTE Z06】
エンジン:5.5L V型8気筒DOHC(LT6)
ボア×ストローク:104.2mm×--
最高出力:500kW(679ps)/ 8400rpm
最大トルク:623Nm / 6300rpm

このエンジンの特徴は、高回転に対応したフラットプレーン・クランクを採用したこと。別名シングルプレーン・クランクとも呼びますが、このタイプのクランクシャフトを採用する量産V8エンジンはフェラーリとマクラーレンだけ。

フェラーリに搭載される自然吸気V8エンジンは458で最後となりましたが、あの甘美な雄叫びの秘密はこのクランクシャフト形状にあります。いまではそのフェラーリもターボエンジンなので少々トーンダウン。『LT6』は期待していいと思います。

比較として既存のコルベットに搭載される『LT2』エンジンのスペックも見ておきましょう。ちなみにコチラは振動面で優位なクロスプレーン・クランクを採用します。

【CHEVROLET CORVETTE 日本仕様】
エンジン:6.2L V型8気筒OHV(LT2)
ボア×ストローク:103.2mm×82.0mm
最高出力:369kW(502ps)/ 6450rpm
最大トルク:637Nm / 5150rpm
ボディサイズ:全長4630×全幅1940×全高1220mm
ホイールベース:2725mm
トレッド:1630mm / 1570mm
車重:クーペ 1670kg / コンバーチブル 1700㎏
車両価格:2LT 1180万円 / 3LT 1400万円 / CONVERTIBLE 1550万円

シンプルにいって最高出力発生回転数は1950rpm高く、その出力は約177ps向上しています。さらにオプションの『Z07パフォーマンス・パッケージ』を装着すればエアロパーツで空力も向上し、ブレーキなども強化されます。それでいてエントリープライスは日本円で1000万円+とのウワサ。

先頃、ロータス・エミーラのV6モデル(3.5L S/Cエンジン)の受注が日本でも開始されましたがエントリープライスは1353万円から。実際、この『Z06』が日本へ導入されれば相応に標準装備を追加して価格は上昇するでしょうが、少なくとも1500万円前後で買えそうなスーパーカーはこの2モデルしかありません。

高剛性クローズドデッキのシリンダーブロック、高回転型フラットプレーン・クランク、後輪駆動のミッドシップカーと3拍子揃ったコルベット。欧州車信者には向きませんが、かつてのスーパーカー少年には魅惑の1台となるでしょう。

Text:Seiichi Norishige

シボレー(USA)



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