顔ダニにもメリットが
さも顔ダニは肌状態を悪くする敵のように書いていましたが、実は顔ダニは基本的に悪いものではないんです。
顔ダニは、上述したように誰でも持っているもので、「常在菌」の一種です。通常であれば、顔ダニは余分な皮脂を食べて皮膚のバランスを保ってくれるありがたい存在。そして「食べる」といってもただの食事ではなく、皮脂を「分解」し、脂肪酸に変えるという働きをしているのです。むやみなスキンケアで顔ダニを駆除しようなどどは考えないでくださいね。
顔ダニは異常発生しない限り無害と覚えておきましょう!
顔ダニの予防方法
かといって、顔ダニが異常発生してニキビやシミなどができてしまえばそうも言っていられませんよね。そんな症状を予防するには、普段から何を心がけていれば良いのでしょうか?
・睡眠をしっかりとる
まず、睡眠は非常に大事です。睡眠不足がホルモンバランスの乱れを起こすのはご存じの方も多いでしょうが、男性ホルモンの分泌を促進させるというのもご存じでしたか?
男性ホルモンが増えると、皮脂の分泌も多くなります。つまり、睡眠不足は間接的に顔ダニの原因になってしまっているということ。できるだけ夜更かしを避けましょう。
・バランスの良い食事
油分の多い食事ばかり摂っていては、治まる顔ダニも治まりません。油は油でも、良い油分を摂りましょう。具体的には亜麻仁油やオリーブオイル、魚の油などが◎。食事スタイルで余分な皮脂を作ってしまわないように、脂っこい食べ物は極力控えるが吉です。
・丁寧なメイクオフ
モデルのりゅうちぇるは、自身に顔ダニが発生した原因を「メイクがうまく落とせていなかったから」(=落とし忘れた化粧が毛穴に詰まった)と言及しています。
女性であればもちろん、男性用化粧品などで美容に気を遣っているダンナ方も多いでしょうから、この「化粧を落とす」という行為は決して雑にしないでくださいね!
・正しい洗顔
洗顔は一番大事と言っても過言ではありません。「顔の洗いすぎ」で述べたように、ただ洗えば良いというわけでもないので洗顔に四苦八苦する方も多いようです。
洗い方は泡でこすらず優しくをモットーに。その後も美容液やクリームなどで保湿ができるとさらに◎です。身体が余分な皮脂を出さずに済むよう、保湿を最優先に心がけてくださいね。
まとめ
いかがでしたか?
顔ダニはそれ自体の知名度があまりないため、正しい対処法ができることが少ないと言われています。例えば皮膚科で「かゆい」と主張したらステロイドを処方され、塗ってはいるものの効かない……という体験談もあるくらいです。
普段から正しい洗顔・正しい生活スタイルといった予防を心がけ、ひどいにきびや肌荒れになってしまった場合は「なんだかわからないけど荒れた」ではなく「顔ダニかも?」という意識を持って医療機関に相談することが重要になってきます。
ただ、何度も言うように顔ダニは常在菌であり決して有害なものではないので、駆除しようとは思わずにうまく共存を図っていきましょう!
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Text:K.S
Photo:Getty Images