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LIFESTYLE 女たちの事件簿

「多様性の時代だもんね」は口だけだった。インチキ多様性を語る夫に三行半を突きつけた妻の覚悟。「他人は許せるけど、家族は無理」の自己中すぎる昭和脳な男たち

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「選択的なのですから、何に問題があるのかな?と思ってしまいます。選びたい人だけが選べばいいわけですし。子供が小さいうちは、なんとなく家族全員、同じ名前の方がわかりやすいかなと我慢もできましたが、もう大きくなっていますし、制度が認められたら即座に旧姓に戻したいと思っています」。

里美さんの意思は非常に強い。夫はそのことについてどう感じているのだろう?

「別にいいんじゃない?多様性の時代だしね、なんて言っていたんですが…」。

選択的夫婦別姓の法整備が整うことを心待ちにしていた里美さんだったが、ある日、夫からキレられることになる

ーなんだよ、この表札!

ー世間様からどう見られると思ってんだよ!

ー苗字が別々なんて家族じゃないだろ!

いきなり反対を表明したというのだ。

「個人事業主と開業をしたので、書類などがきちんと届くように表札の横に小さな私の名前の表札をつけたんです。そのことに対して急に怒りをあらわにされて、戸惑ったというのが正直なところです。他人のことなら許せるけれど、いざ自分となると許せないってパターン…」。

このことをきっかけに夫の多様性がいかにうわべだけのものだったのかが暴かれることになる。「 別にいいんじゃない? 」と言った息子に対しても怒りを露わにしたというのだ。

ー男らしくしろよ。嫁をとってこそ、男だろ。

里美さんはドン引きどころか、嫌悪感が拭えなかったと話す。

「息子は中世的で、ガツガツしたところがありません。いわゆる男らしさとは程遠い。性自認が違うのかな?と思うことすらあります。私としてはデリケートなことですし、徐々に話を聞きたいと思ってきました。夫も理解を示している風だったんですけど、本心はまるで違うとこのとき確信しましたね…」。

後編】では、エセ多様性の化けの皮が剥がれた夫とのバトルについて話を聞いていきたい。

取材・文/橋本 千紗



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