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LIFESTYLE 女たちの事件簿

「多様性の時代だもんね」は口だけだった。インチキ多様性を語る夫に三行半を突きつけた妻の覚悟。「他人は許せるけど、家族は無理」の自己中すぎる昭和脳な男たち

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不倫や浮気、DVにプチ風俗……。妻として、母として、ひとりの女性として社会生活を営み、穏やかに微笑んでいる彼女たちが密かに抱えている秘密とは? 夫やパートナーはもちろん、ごく近しい知人のみしか知らない、女たちの「裏の顔」をリサーチ。ほら、いまあなたの隣にいる女性も、もしかしたら……。

朝ドラ『虎に翼』で今週、夫婦別姓にまつわる話題が取り上げられた。危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏はこう話す。

「主人公の寅子に再婚の可能性が出てきたところで、夫または妻どちらかの性を名乗らなくてはならないことへの疑問を呈したというストーリーです。舞台は昭和30年ですから、今から69年前になります。現在も夫婦別姓について、同じような疑問を感じていると思うと不思議な気すらします」。

選択的夫婦別姓は、世界の常識である。別姓にしたい人だけが選択できるわけで、さほど問題があるとも思えないが、なかなか議論も法整備が進まない。

「新たに婚姻をする約50万人の夫婦のどちらかが、性をあらためている状況です。そのほとんどは、女性であるとされています。仕事場、銀行や役所などの手続きなど、改姓による不便さが嘆かれることも多く、離婚の際にも不便だという話もよく耳にしますね」。

今回は夫婦別姓がとにかく早く認められて欲しいと嘆く、ある女性に話を聞くことができた。

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©︎GettyImages

永田里美さん(仮名・58歳)は、夫の姓を名乗ることに疑問を抱いてきた。

「22年前の結婚以来、ずっと元の高梁に戻りたいと思ってきました。今でも昔の仲間はみんな私のことを旧姓の高梁さんやその愛称であるタカちゃんと呼びますし、最近知り合った人は里美さんと下の名前で呼んでくれるので、永田という苗字に対する違和感はずっと拭えません」。

2人の子供を育て上げ、早期退職。昨年からは、個人事業主として新たな一歩を踏み出した。

「会社員時代から、華道をやっています。早期退職してからは、家でのレッスンを始めたんです。その際に名刺を作ったんですが、迷わず旧姓にしました」。

そこまでして旧姓を名乗りたい理由はどこにあるのだろうか?

「自分のアイデンティを失ったように感じているからです。だって、結婚までの36年間名乗ってきた名前を捨てたんですよ?それから旧姓に愛着があるということもありますね。実際、結婚後、銀行や役所、パスポートなどさまざまな手続きをして苗字を変えたわけですけど、そこでの労力、そして喪失感は半端じゃありませんでした。会社では旧姓を名乗ることを選びましたが、本質的には夫の苗字になったわけで…」。

個人事業主として開業したにもかかわらず、旧姓使用の口座もクレジットカードも作ることができなかったそうだ。

「なんだかすごく不本意です」。

この6月、経団連も選択的夫婦別姓の早期導入を提言したことも記憶に新しい。



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