「お互いに夫が来られないこともあり、運動会は毎年そのママ友と隣に並んで観覧していました。
その日、少し離れた所に仲良しの別のママ友がいたので、私がその人に向かってとっさに手を振った時のことです。
私が手を挙げた瞬間、隣にいた例のママ友が怯えるような仕草を見せました。ほんの一瞬でしたが」
美由さんは子供の頃、誰かが近くで突然何か動作をすると、ビクッとなることがあった。母親からよく頭を叩かれていたことによる条件反射だ。
そんな仕草を母の前でしてしまうと、決まって「なに?あたしが叩くみたいじゃないの、大げさな子ね」と叱られた。
「叩くみたいじゃない、って叩きまくってるのによく言うよと思ったのですが、ママ友も子供の頃の私みたいに微かにビクッとなったんです。自分を守るように体をちょっと縮めて…。」
©GettyImages
感覚的に「これはDVを受けている」と確信した美由さん。だがその時も「きっとそうなんだろう」と思っただけで何もできなかった。
「運動会の日は暑かったのに、タートルネックを着ていたのも凄く気になりました。
長袖自体は日除け対策で着ている人もいますが、薄手とはいえ5月終盤の真夏日に長袖タートルの人はそういません。傷でもあるんじゃないかと気になって気になって…。」
美由さんの目には、もうママ友がDV被害者にしか見えなかった。
「しかも2か月くらい前にはこんなこともあって…。」
果たしてその真相は…?詳細は後編で詳報する。
取材・文/中小林亜紀
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