礼司さんはとまどったという。
「当時は確実に面白いと思っていました。めちゃくちゃ笑った記憶があります。ただ、今はどうかと言われると…。純粋な面白さ云々よりコンプライアンスとかハラスメントが頭をよぎってしまって、判断がつかないというのかな。いや、いけないことだとはわかっていますよ。でもお笑いとしての面白さなのかどうかは、即答できなかったんです」。
娘はほかにも、今ではありえない番組を見つけたらしい。
「芸能界も世の中も今よりも自由で、ちょっとエッチな番組とかもやっていたでしょう?水着はおろか、裸が露出するなんてこともありました。そういうのをまとめたYouTubeだったかXだったかを観たそうです。娘がなかでも嫌悪感を抱いていたのが、子どもが露出する番組。性的な目的ではなく、お風呂に入る教育番組のひとつだったそうですが、だとしても今では考えられないですよね」。
考えた末に礼司さんは娘にこう答えたそうだ。
「今ならNGだけど、当時はそれが当たり前だったし、面白いと思っていたと話しました。それに、いまは【不適切にもほどがある】というドラマも受けているじゃないですか? いまの若い子も結構観ているというし、『みんななんだかんだああいうの好きだろう』と。すると娘は私を汚いものを見るかのような目で見てひとこと、こう言ったんです」。
ーきっしょ…
【後編】では、礼司さんと娘のバトルをさらに詳しく聞いていきたい。
取材・文/悠木 律
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