【後編】「お義母さんはもうお家に帰れません」施設で「職員に手荒く扱われる」と泣きじゃくる姑を突き放した嫁の深い闇

【前編あらすじ】

大前幹人さん（53歳・仮名）は、単身赴任にあたって母を高齢者施設に入所させた。

施設の選定は妻に任せたが、面会に赴いた際、ある違和感を覚えた。母が住む部屋はテレビもない無機質な空間で、沈黙が流れるばかりだったのだ。

妻は、問題ないと言い切ったが……。

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「タイミングが合わず、一度だけ施設の玄関前からガラス張りの窓越しに手を振り合うことはできたんですが、その時の母親の泣き出しそうな顔は今でも忘れられません」

母親の施設ではオンライン面会を最後まで実施しなかったため、日頃は電話で妻から母親の様子を聞いていたという幹人さん。妻は「ガラス越し面会ではいつも元気」「ガラス越しに電話で話ができることもあるけど、不自由はなさそう」などと言い、悪い報告は聞かれなかった。