【後編】「お義母さんはもうお家に帰れません」施設で「職員に手荒く扱われる」と泣きじゃくる姑を突き放した嫁の深い闇

「妻は『ああ、そのこと？ 全然そんなことないわよ、皆さんいい人よ』と言いました。話を聞いていたのになぜ僕に伝えなかったのか、責めてしまいました。

それに、母は、Ｍちゃん（妻）に帰りたいと頼んでも、『お義母さんは管が要らなくならない限りもう家には帰れない』と言われたと泣きじゃくっていたので、そのこともそれとなく妻に聞きました」

幹人さんの話に激怒した妻は、コロナのせいで人との交流が激減して認知機能が低下した母は虚実の区別がつかなくなってきた、と説明したうえで、「あなた、私を疑うの？」と幹人さんを激しく責めた。

虐待を受けているという話を母から聞いたことはあるのかと尋ねてみたが、妻は言葉を濁し、声を荒げるばかりだったという。

「妻が逆上したので、多分身に覚えがあるんだなと思ったんです。『そもそもあんな真っ白い無音の部屋で暮らしていたら、ますます認知機能が落ちるんじゃないか』と言ったら、『今さら何言ってんの』と妻から猛反論されて」