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LIFESTYLE 女たちの事件簿

「数字取れないと、どうなるか分かってるよな?」パワハラ課長に疲弊。上司ガチャに外れた30代営業マンの悲憤。

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「お前、もう離島行きだぞ…」

パワハラやセクハラなど、職場内でのハラスメントに関するニュースがあとを絶たない。

昨今は殴る蹴るなどの身体的攻撃は減ってきているものの、職場上の立場を利用した嫌がらせや言動の精神的攻撃が増えているのが特徴だ。

ハラスメントは本人の意図とは関係なく、相手を不快にさせたり尊厳を傷つける発言や行為が当てはまる。

危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏は、令和のハラスメントについて話す。
「多くの企業はハラスメントをなくすため、さまざまな策を講じています。しかし、企業努力をしても完全にゼロにできないのが現状です。また『男性は歯を食いしばってもはらたくもの』『女性は家を守る立場なので即戦力にならない』といった古い偏見が消えないのも原因です。多様化の時代とはいえ、世代に根付いた偏見を消すのは難しい。そのためハラスメントが起こってしまうのです」

今回は異動してきた課長が”モンスター級パワハラ上司”だった件について、金融機関に勤めるサラリーマンから話を聞いていく。

・・・・・・

中山俊さん(31歳・仮名)は関東地方の金融機関の営業職として働いている。

新卒入社からずっと現在の企業で働き、気づけば中堅社員。新卒や20代の若手社員を指導する立場のよう。

営業所内の人間関係は良好で、人当たりがよく今までの上司には恵まれてきた様子。営業成績はトップとはいかないが、そこそこの成績を維持しながらワークライフバランスを充実させていた。

平凡な日々を送っていた矢先、秋の人事異動で新しい40代後半の課長(A氏)が配属されることになった。

「うちの会社は4月に一般社員の異動、9月は管理者の異動が慣例になっていて、A氏は10月1日付けでこっちの営業所に赴任したんです」

社内では、A氏のいい噂は聞かなかった。以前の営業所では男性社員へのパワハラ、飲みの場で女性社員に対するセクハラ発言で問題になっていた人物だ。

30代後半の男性社員には、月次目標が達成できなかったことを理由に部署の社員がいるなか罵ったり15分単位の業務報告を義務づけたりしたらしい。彼はA氏が怖くなった結果、適応障害になり出社が難しくなった。

飲み会では女性社員に対して「結婚したのにまだ子どもは産まないのか」「産んだらおばさんになる!オンナは今が旬なんだからな!ガハハ」といったセクハラ発言で周囲をドン引きさせた過去がある。

性格に難はあるものの、A氏が担当する部署は営業成績がよく上層部から一定の評価があった。しかし”自分ができることは相手もできて当然”といった考えが根本にあるため、成績が好ましくない部下には当たりが強く、皆から信頼される上司ではなかったようだ。

Yahoo! 配信用パラグラフ分割

A氏が赴任してきて一か月が経った頃。俊さんの部署は月次達成が厳しい状況になった。

「その月は法人の営業成績があまり良くなくて......。数字がよくないからか、部署内の雰囲気がピリつき、A氏はミーティングでも明らかに不機嫌でした。なんとか皆で目標達成しようとはしていたのですが、僕含めあまり数字が取れない社員に対しての口調が荒くなっていきました」

ついに2か月連続、営業成績が未達成になりエリア内で最下層の順位になった。そんななか、A氏は俊さんにこう告げたのだった。

ー「成績が悪ければ、お前達の評価だけでなく俺の評価も危ういんだからな。しっかりしろよ!とくに中山。もっと数字取ってこい。今月の資料の営業成績グラフを見てみろ。ウチが一番低いぞ」

ー「わかってるよな。人事評価。俺がいい評価つけないと次年度の昇格は難しいかもなぁ.......」

俊さんが勤める会社は年に一度の人事評価があり、直属の上司である課長、そのあと所属長を経由し人事部が取りまとめる。

もともと出世欲は強いほうではなかったが、同期のなかで遅れを取りたくないし後輩に抜かれたくもない。昇格できるならしたい、というのが本音だった。

A氏が異動してからは、常に顔色を窺う毎日。和気あいあいとしていた部署の雰囲気は険悪モード。朝起きてすぐにため息を吐き、重い足取りで電車に乗り出社する。そんな日々が続いたのであった。

☆A氏の高圧的な態度で仕事へ行くのが憂鬱になっていた俊さん。彼のほかにも、A氏からマタハラを受けた女性社員がいて......。次回は、パワハラ課長A氏の暴走により崩壊寸前まで追い込まれた部署メンバーが取った行動についてリポートしていきたい☆

▶︎後編に続く


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