「『ダメだ、繋がらない』とこの世の終わりのような顔を言っていたので、思わず『ねえ、そんなのどうでも良くない?』と声をかけてしまいました」
自分の行動が批判され恥をかいたような表情になった夫は「楽しみにしてた番組がどうなるか知りたいと思っちゃいけないのかよ」と怒りを露わにした。
「その後も、『オレらがしんみりして報道特番に釘づけになってれば、それで被災地を思いやってることになるわけ?』とキレられました。私はそんなことを言っているわけじゃなかったんですが、わかってもらえませんでしたね」
新年を祝うムードの正月番組は今の状況に明らかに合わない、という心情的な理由を重んじた佐緒里さん。一方の夫は、被災していない人間が暗く落ち込んだムードになっても無意味だと主張する。
「テレビは今必要な情報を伝えるという役割もあります。ワイプ放送などで番組を進行しつつ情報を伝達したらいいという人もいますが、片や大笑いしたり『おめでとうございます』などと言ったりするなか、同じ画面上でつらい状況を伝えるというのも変だと思うんです」
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