初めは陽キャだったのに…キャリア官僚は何に蝕まれたのか？
結婚したいのにできない男女を、結婚へと導いてきた我らが川崎貴子先生。
しかし、最近あることに気付いた。
「せっかく結婚したのに、離婚する人、多くね？」（コペルニクス的発想の転換）。
川崎貴子は、“女のプロ”であるが同時に、“家族のプロ”であり“夫婦のプロ”でもある。
結婚は投資と胆力と研鑽が必要な、人生の難事業のひとつ。
長く苦しい婚活の道を辿り、やっと安住の地にたどり着いたのに、なぜ、そこから脱出する人々が後を絶たないのか。そうなる前にできることはないのか……。
そこで、みなみなさまの幸せを願うFORZA STYLEは、人気連載「婚活道場」に並行し、「家族再生計画」を立ち上げました。ここでは家族問題の、核心に切り込んでいきます。
【川崎貴子】
２度の結婚を経験した二女の母。乳がんの闘病経験も持つ。経営者、結婚コンサルタント、コラムニストほか、多ジャンルで活躍中。ここ最近、新規ビジネスの立ち上げ、女性のエンパワーメントにまつわる活動など立て続けにあったが、万事快調！
婚活予備校「魔女のサバト」15期生の募集開始！
今回の相談者は、三ツ谷直人さん（仮名・42歳）。
彼は彼の友人からの強い勧めで「絶望家族、再生工場」にやって来た。直人さんが工場に入る直前まで、友人は送り届けに来ていたのだ。
今回の相談者・直人さんは旧帝大の国立大学法学部卒業後、官僚としてある省庁に勤務。妻とは半年の交際の後に、結婚して５年になる。２人の間に４歳の息子がいるという。
相談者・直人さんのプロフィールはこちら！
年齢：42歳
職業：キャリア官僚
妻：イラストレーター
出会い：勤務する省庁のパンフレット作成時に出会い、直人さんが一目ボレ
結婚歴：5年
住居：流山おおたかの森駅エリアの分譲マンション
夫婦の年収：直人さんの年収はビックマック2万個分くらい、妻の年収は不明
夫婦の財布：同じ
共通の趣味：なし
顔：綾野剛から、色気を抜いた塩顔男子
川崎貴子（以下・川崎）：んん!? あなた、死相が出ているよ。目の下のクマも凄いし。大丈夫？ 生きてる？
直人：確かに、疲れています。息子が生まれてから４年間、１日３時間程度しか眠れていないので。とにかく今は寝たいんです。
川崎：そっか。とりあえず、15分間寝てきなよ。心身共に元気にならないと、相談しても意味がないから。
（直人さんを強制的に別室に促す。そして直人さんはソファで60分間爆睡）
直人：なんだかめっちゃスッキリしました。静かな個室だったから、１時間も寝てしまった。申し訳ない。お待たせしました。
川崎：お、ちょっとすっきりしたわね。さて、けっこう追い詰められてるようにお見受けするけれど、私には、あなたが「ゆでがえる現象」に陥っているように見えるよ。
直人：ゆでがえる？ カエルを熱湯に入れると飛び出して逃げるけど、水から温度をゆっくりと上げていくと、茹で上がって絶命するってやつですか。
川崎：そうよ。変化がゆるやかな環境や危機に対応する難しさを示す言葉。あなたは今、瀕死のカエルみたいよ。しかも、お湯は煮える直前まで行っている……あなた、奥さんにしょっちゅう怒られてない？ 理由はわからないけど、GPSとかつけられていない？
直人：はい、家事育児の件で揉めている上、妻が私の生活を管理しています。でもそれは僕がバカだから……
川崎：はいはーい！ここでは自虐禁止でーす！ まずは、妻との出会いから教えてくれる？ 思い出したくないこと、言いたくないことは言わないでね。
