直人:わかりました。まず、妻との出会いは、僕の部署でパンフレットを作る企画があり、友人が「いいイラストレーターがいる」と彼女を紹介してくれことがきっかけ。結局、仕事にならなかったんですが、飲み会はやったんですよ。その時、僕のグラスが空になったらサッと頼み、食べ物の注文も効率的かつ迅速だったんです。
もうその頃は好きになっていて、僕の方から押して押して、押しまくって結婚したんです。後にも先にもあれだけ人を好きになったのは初めてでした。
川崎:なんで彼女がそこまでよかったの? 今までの彼女と何が違ったの?
直人:これまで3人の女性と付き合ってきたんですが、大学の同級生とか、他部署の同期や先輩だったりして、なんか、仕事の延長のようで面白くなかったんです。
元彼女たちに比べて、彼女は明るくて自由でした。「私のこと、好き?」って聞いてくるのもかわいかったんです。
印象に残っているのは、デートで下町を散策していたときのこと。ある家の前にプランターがあったんです。僕は、道路の不法占有が気になってしまったんですが、彼女は「すごい! 日陰なのに花がきれいに咲いているね」って。
彼女は思ったことがすぐ言葉になるし、感情が顔に出る。歴代の彼女は頭が良くて仕事できる人が多かったんですが、ポーカーフェイスな人が多く、感情を読むのに一苦労していたんです。だから、彼女と一緒にいると「この人といると、ウソをつかなくていい」と思ってプロポーズしたんです。
川崎:なるほどね。感情を自制し、理論を優先する直人さんと、感情表現豊かな妻……ねえ、奥さんってさ、離婚歴ある?
RANKING
1
2
4
5
2
4
5