【前編あらすじ】
地方在住の山口沙織さん(32歳・仮名)は、夫と2歳になる息子の3人で暮らしている。高校の同級生であるママ友(A子)は学生時代に接点はなかったが、結婚・出産のタイミングが同時のため親しくなっていった。
彼女とは会話の波長や子育てにおける価値観が合うため、頻繁に会うようになっていたのだ。次第に仲が深まっていく二人。すると「夫は生活費をわざと渡してくれない」「私が子どもと離れて友達とご飯へ行くのも許してくれない」「喧嘩のたびに離婚だ!と言われる」など、経済的DVと度重なるモラハラを受けていると告げられる。
A子の相談を電話で2時間で聞いたり、A子夫の浮気の証拠をおさえるためネットで調べたりして協力する沙織さん。
後編では、仲のよかったA子と沙織さんが疎遠になった経緯について詳しくリポートしたい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
夕飯の片付けが終わり一息ついた19時頃、いきなりA子から着信が入る。
「沙織ごめん!めっちゃお願いがあって.....。今日夫が飲み会みたいで浮気の匂いがするの。追跡してどうにか証拠をおさえたいから、今から子どもを預かってくれないかな......」
二人のためならと思い、その日はA子の息子をお泊まりさせることに。
しかしA子夫はその日、高身長のスレンダー女性と居酒屋からバーへ行っていただけで確実な証拠は掴めなかったようだ。
それから約1か月、家族行事や子どもの体調不良に追われ、A子と会う時間が減っていった。
LINEではときどき連絡を取り合っていたが、内容は子連れのイベント情報やスーパーの特売のお得情報など他愛もない内容だった。
そんな矢先、A子のSNSで体調不良を訴える投稿を目にする。
「毎日眠たい......。気分悪くて吐き気ヤバいのに今日もワンオペだ」
体調不良のA子を心配し「フルーツ、飲み物、〇〇ちゃん(子ども)が食べるパンとか必要なのがあれば言ってね。持っていくよ!」とサッとLINEを送信。
するとA子から衝撃的な事実を伝えられたのだ。