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【後編】「『休み』なんて、ありませんけど……?」生徒指導に部活動、入試準備まで……仕事に追われる高校教員の、心休まらない「夏休み」事情。

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「夏は部活の合宿や練習試合、遠征もできるので、部活動以外のことはあまりしません」

そう言って笑う良一郎さん(仮名)24歳はまた、他の先生方とは違う価値観を持っているようだ。

「いつもは午後から数時間しかできない部活が、朝から晩までできるんですよ! ずっと練習することで飛躍的に能力が上がる子もいるし、ずっと一緒にいることでチームとしての結束力も芽生えやすい。夏は、部活指導にとっては最高の時期です。休みを欲しいなんて思ったことはありませんね! 同じ学校の他の部活の先生が『ブラック企業に勤めているみたいだ』って言っているのは聞いたことがありますけど……。僕は、自分自身が高校時代から続けてきたサッカー部の顧問をさせてもらえているので、そんな風には思わない。自分自身が学生の時に、夏休みの部活がどれほど意味のあるものだったかを考えると、夏休み中の部活最高だなって思います」

©︎gettyimages

良一郎さんは関西の公立高校で体育の教員をしており、強豪といわれるサッカー部の顧問だ。

「長期休み以外はどうしても、『勉強しないとヤバいから』とか『担任に呼び出されているから』という理由で部活に参加できない生徒もいるんですよ。『部活よりも学業の方が大切だ』と言われてしまえばそこまでですし。僕もねえ、『担任の先生や教科担当の先生の言っていることはどうでもいいから部活に来なさい』とは言えないので、夏休みは本当にいいですよね」

良一郎さんの言葉はとことん明るい。

ただ、同意してくれる教員は少ないそうで、学校での立場は弱い上に発言力もないという自覚があるそうだ。



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