「それでも部員たちは、自分たちには全く非はないと考えているようでした。学校の中では問題が起きればサッカー部を疑えというような風潮が出来上がっているのに、本人たちは
全く意に介していない。それもこれも、部活指導員さんが、彼らにサッカー部の誇りみたいなものを植え付けてしまったからです。部活指導員さんが来てくれたら助かるなあと思ったのは事実だし、元Jリーガーの方が指導に来てくださるなんてすごいじゃないかと感動したのは事実ですけど、部活指導員の方に来てもらってみたら、こんなことになるなんてなあ……という感じです」
健司さんは今も、そんなサッカー部をどうすればいいか悩み続けている。
「部活指導員という立場が曖昧過ぎるから、ダメなのかも。でも、学校の先生とは違う立場だから見えることもあると、私は思っています」
部活指導員側も教師側も、この問題について悩み苦しんでいる。両者にとって、また生徒にとってより良い解決策を考えていかなければならないだろう。
取材・文/八幡那由多
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