ソールが厚くなるだけで、使い勝手がグンとアップ!
人気連載「干場編集長のスタイルクリニック」略して【スタクリ】。第92回目は「ちょい厚底ローファー」。ローファーはお馴染みですが、ポイントは厚底ってところです!
学生時代に履いていた人も多いローファー。カジュアルだけでなくビジネスにおいても、ローファーを含めたスリッポン人気は今定着しています。
「かつて紐なしのローファーはビジネスではNGとされていました。なにせ、ローファーの語源が怠け者を意味するルーファーですからね。今ではビジネスのカジュアル化と共に許容されましたが、それどころか紐なしで楽ちんとあって、むしろメインを張るほどの地位を確立しています」
これからの季節は、さらに重宝するシューズとか。
「紐靴と比べて、足の甲の露出が多め。さらに素足履きなどがサマになるとあって、足元で軽快さや涼しさを演出するのに打ってつけなんです。それでいて、あくまで革靴とあってカジュアルだけでなくジャケットやセットアップともマッチ。つまり、イケオジにとっての最強シューズと言っても過言じゃないんです!」
干場編集長曰く、そんな万能性をより堪能するなら厚底が狙い目と語ります。
「以前プレーントゥの厚底シューズをご紹介しましたが、ソールに厚みがあることでカジュアルコーデとのバランスが良くなります。ローファーはタイトに履く分、薄底だと足元がコンパクトに見えがちですからね。イマドキなビジネスセットアップにおいても、足元にある程度ボリュームがあった方が好バランスです」
もちろん脚長効果が得られるのも大きな魅力。いざ履き始めたら、ヘビロテすること確実です!
TOD’S / トッズ
厚底になることで存在感が格段に強まります
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サドルのビーフロールしかり、ソールだけでなくアッパーもボリューム感のあるこちら。フルグレインレザー製で、タンにはさりげなくモノグラムロゴがエンボスされています。
「ペブルパターンを配した厚底はラバー製とあって、見た目に反して履き心地は軽やかです」
すっきり上品春コーデをワンランク格上げ
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レザーブルゾン12万1000円/アルマ(トレメッツォ)、ニット1万9800円/トゥモローランド トリコ(トゥモローランド)、パンツ1万9800円/クロスクローゼット、他私物
ハイゲージニットにグレスラという、春シーズンにおけるイケオジ基本コーデ。シンプルさが魅力とはいえ、それゆえ物足りなさを感じがちなのも事実です。
「足元にボリュームを持たせるだけで、コーデに存在感と今っぽさが生まれます。それでも重たく見えないのが、ローファーならではです」
干場編集長のアドバイス①「アイウエア」
目元は春らしくさりげない差し色を投入
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厚底ローファーと共に、薄味な春コーデを盛り上げてくれるのがアイウェア。ブーツならサングラスもありですが、今回はローファーとあっておとなしめに。
「ジャケットもパンツもグレーで、ニットはネイビー、そして足元は黒とシックな色使いなので、カーキ色のフレームでほんのりと色を差しています」
干場編集長のアドバイス②「スエードブルゾン」
足元に存在感がある分、ジャケットはシックに
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トラッドな印象の強いローファーも、厚底ならレザージャケットとのオトコらしいコーデもマッチ。
「とはいえローファーと同じ黒の表革だと重たく見えるので、くすみ色のスエードを合わせて品の良さと春らしい軽さを出してみました」
TOD’S / トッズ
さらに軽く、さらに遊び心を楽しむならこっち!
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こちらもペブルパターンをあしらったラバーソールですが、より軽量さを求めており、もはやスニーカー並みと言っても過言ではありません。一方で、ブラッシュドレザーの光沢感はちゃんとリッチ感があり、さらにチェック柄のライニングが脱ぎ履きの際に洒落っ気をアピールしてくれます。
J.M. WESTON / ジェイエムウエストン
時代を超える名作ローファーの進化版
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ローファーにおける名作中の名作である、シグニチャーローファー♯180。フレンチトラッドなエレガントシルエットが魅力ですが、同シリーズにも厚底モデルはあるんです。それがこちらのトリプルソール。アッパーの流麗さはそのままに、張り出したコバが足元に迫力を与えます。
Paraboot / パラブーツ
スリムからワイドまであらゆるパンツにマッチ
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厚底で存在感大なローファーと聞いて、まず思い浮かぶのはこのランスでしょう。立ち上がったサイドウォールに太ステッチで縫い上げられた被せモカ、そしてノルヴェイジャン製法による張り出したコバと厚いラバーソールは、実に迫力あり。どんなパンツにも顔負けしません。
Paraboot × BEAMS F / パラブーツ × ビームスエフ
よく見ないとわからないツウなアレンジ
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あれ? 上と同じ? そう思った方は、よ〜く見て下さい。こちらはビームスFの別注で、アッパーには牛脂、蜜蝋、植物性脂、魚脂などの油脂をブレンドした、ホーウィン社のクロムエクセルレザーを採用。さらに、ノルヴェイジャン製法のウェルトがインラインでは波型なのに対し、直線に変更されています。名作だからこそ、こんなヒネリが楽しいですよね。
WH / ダブルエイチ
春夏らしくこんな配色で遊ぶのもアリ
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昨今のローファーで注目を集めているのがバイカラー。こちらはそんなトレンドカラーに厚底を組み合わせた、まさにイマドキな1足です。アッパーにはフランスの名門タンナー・アノネイ社製カーフを採用。一見すると大胆に見えますが、モノトーンとあって意外に履きこなしやすいですよ。
COLE HAAN / コール ハーン
王道感とイマドキ感の融合が実に面白い
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ブレザーやチノパン、インディゴデニムといったアメトラなアイテムには、やっぱりこんなバーガンディカラーのガラスレザーを合わせたくなります。アメリカンクラシックスコレクションで展開するこちらは、クラシックな雰囲気を継承しつつ軽量かつ高クッションなソールでアップデートを。
Photo:Naoto Otsubo
Styling:Ryoko Kanemoto
Hair&Make-up:Akiko Obokata
Model : Noah Ishikura
Text:Masafumi Yasuoka
Direction:Yoshimasa Hoshiba
【問い合わせ】
トッズ・ジャパン 0120-102-578
ジェイエムウエストン 青山店 03-6805-1691
オリエンタルシューズ 03-6804-3280
パラブーツ青山店 03-5766-6688
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