イジメ、男の奪い合い...密かなブーム「バレエ教室でいま起きていること」

「ありがたいことなんですけど、ちょっとしたことがきっかけでトラブルに発展することもあって、年配の方の対応は、とても難しいなと痛感しています」

彼女のクラスでは以前、「レオタード事件」という事件が勃発した。

バレエでは水着のようなレオタードを着てレッスンを受けることが多い。しかし、身体のラインを完全にあらわにしてしまうレオタードは、初心者が着るにはハードルが高い。

そのため多くの人は、習い始めて３カ月ほどは、レオタードを着ずにジャージやTシャツなどでレッスンを受ける。

そしてだんだんバレエの動きに慣れ始めると、自分の体型はさておき、憧れのバレリーナのようなレオタードを着るようになるのだ。

「昔は黒や紺のレオタードしかなかったんですが、今は花柄やレースのすごく素敵なレオタードが販売されているんです。しかもネットで海外のものでも簡単に買えちゃうんです。だからみなさん、レオタードを買うのも楽しみっておっしゃってまして」

あるとき、優菜さんのレッスンに通う大人の生徒さんたちの間で、あるメーカーのレオタードが流行となった。

みんながそのメーカーのレオタードを購入し、競い合って着るようになると、着てきたレオタードが被ることも少なくない。

「ある日のレッスンで、昔から通ってくださっている『お局』のAさんのレオタードと、習い始めてまだ２カ月ほどのBさんのレオタードが被ったんです。そしたら、Aさんがお怒りになられて、Bさんのことを徹底的に無視しました。これが地獄の始まりだったんです」

衝撃の後編に続く。