そして千佳さんはその夜、夫が寝たあとにスマホを見ることを決意したのだった。
「夫のスマホを盗み見るなんて初めてでした。息があがって心臓バクバクしながらLINEの画面をスクロールしたのを覚えています」
一通り見てみたが、女性らしき名前のアカウントは一人もいない。
その次は上位にいる10名のうち、知らない名前のトーク履歴をクリックし、内容を確認することにした。
すると「遠藤(〇〇営業所)」と登録された人物とのやりとりで「ネックレスありがとう!!大好き」「今日も幸せだった」「また朝までずっと一緒にいたい」「エッチがうますぎて何回でもしたい」などの生々しいLINEのやりとりが残されていたという。
「結婚式するなら海外でしたいなぁ......両親呼んでハワイで挙げるのが夢」
脳内お花畑の浮気相手からのLINEを発見し、怒りではらわたが煮えくり返る。
出張の間に浮気を繰り返し、その浮気相手に渡すネックレスのために子どもの児童手当を使ったのかと思うと、心臓をえぐられるほどの痛みと悲しみを感じたようだ。
震える手を落ち着かせながら、LINEの履歴を写真におさめ証拠を残す。
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