「トロフィーワイフ」という言葉があるように、成功した男性と結婚するのは美しい女性であることが多い。また、恋人を作る手段のひとつとして、必死にエステに通ったりダイエットをするなどして、さらなる美をめざす女性は少なくないだろう。
そう、「美しさ」は女にとってひとつの武器なのだが、世の中には別の「武器」で男たちを虜にしている女性もいるという……。
※この記事は取材を元に構成しておりますが、個人のプライバシーに配慮し、一部内容を変更しております。あらかじめご了承ください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
メーカー勤務の麻実(仮名・36歳)は結婚して3年、2歳の子供の母親として毎日多忙な生活を送っていた。ある日、家族で大きなショッピングモールを歩いていると、学生時代の友人であるユリ(仮名)に再会した。
学生時代はそれほど親しいわけではなかったが、久しぶりの再会に盛り上がり、日を改めて二人でランチをすることに。
麻実はスラリとした長身で端正な顔立ちということもあり、男性からもモテるタイプの容姿をしていた。しかし一方で、バリバリと仕事をし、男性に対しても遠慮なく意見をすることから、独身時代につきあった相手からは「綺麗だけど付き合うにはちょっと……」と敬遠されることも多かった。
一方のユリは、身長が低めのぽっちゃりタイプ。既製品の11号でもちょっとキツいと思わせるほどボリュームがあり、さらに「可愛い」という顔立ちからも少し遠い印象だった。

©️gettyimages
だが、学生時代からなぜか彼がいることが多かったと噂で聞いていた。
この日、ユリは、地味色で時代遅れのワンピースに、ふた昔前に流行っていた、ブランドロゴの入ったカチューシャに、大きなバックルのフラットシューズを履いて現れた。
「麻実は結婚したのよね。私はまだしばらく一人でいいかな。だって、相手が1人だけってつまんなくない?」
ユリの装いに「これじゃ男も寄ってこないでしょ……」と内心思っていた麻実だったが、男が寄ってこないどころか、ユリは驚くべき才能を持ち合わせていたのだった。