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LIFESTYLE 女たちの事件簿

【後編】「息子さんも被害者なんです」担当教師からの辛辣な一言。完璧主義を押しつけたモンスター母の悲惨な結末とは。

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翌日、高子はまた園に呼び出された。通されたのは園長室。待ち構えていたのは園長と副園長、そして新しく息子の専任になった30代の男性教師だった。

「席に着くとその男性教師は昨日の事件の経緯を話し始めました。ハキハキとした憂いのない話し方でとても聞きやすかった事を覚えています。彼は息子がタカハシヒロヤの使っていたブロックを奪い取った上に、突き飛ばしたと言いました。私はいつものように証拠があるかを尋ねました」

男性教師は卓上のノートPCを開き、こちらに向けて、動画の再生ボタンを押した。そこに映し出されていたのは、園内の様子だった。画面が切り替わり、息子の教室が映し出される。ぐるりとカメラが回り、次の瞬間息子と思われる人物が映し出された。男性教師は一時停止ボタンを押し、画面を指差し、そこに映っているのが息子であること、そしてその隣にいるのがタカハシヒロヤであることを伝え、また再生ボタンを押した。

次の瞬間だった。説明通り、息子がブロックを奪い取り、相手を突き飛ばす姿が映し出された。高子は絶句した。男性教師はスタートに戻り、今度は少し速度を遅くしてその動画を再生した。

「これが証拠です」

男性教師は静かに、しかしはっきりと高子に告げた。そして息子と思われる人物が別の子を叩いたり、押し倒す画像を次々と再生した。

「言葉が出ませんでした。少し荒い画像でしたがそこに映し出されているのは紛れもなく息子でした」



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