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LIFESTYLE 女たちの事件簿

「なんで私がイジメられなきゃいけないの?」ランチタイムの社内不倫を目撃したとき、27歳OLに起きたこと。

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朋美はあずさより6つ年上の33歳だが、年齢よりずっと若く見える。華やかで全体的に丸みをおびた顔は「美人」というより「かわいい」といったタイプだ。

ほがらかで少し間延びした話し方は、俗に言う「ぶりっ子」とも言えなくもないが、同性にも親切で面倒見のいい彼女は男女問わず誰からも愛されていた。

そんな彼女の裏の顔を知ってしまったのは、本当に偶然だった。

その日、あずさは女子社員とのランチを断って、自分のデスクで仮眠をとっていた。朋美たちはいつもランチタイムは外に出かけるため、給料日前になるとどうしても懐事情が厳しくなってしまう。今月は彼氏の誕生日があり、節約したいという事情もあった。

「なんとなく彼氏のために節約したいって言うのが気恥ずかしくて。たまには食堂で食べたいって、つかなくてもいい嘘をついてしまったんです」

コンビニで買ったパンを食べ終えたあずさは、なれない仕事の疲れもあり、一人で仮眠をとることにした。

あずさの所属する部署は少人数で、社員はみんな社員食堂か外にランチに行くため、休憩時間はオフィスの中が無人になる。その日、昼休み中のオフィスにはあずさの他に誰もいなかった。

カチャッ

遠慮がちにドアが開く音がした。そして、ほとんど音を立てないようにソッとドアが閉まる。

あずさは声をかけるか迷ったものの、朋美以外の社員だったら二人で話すのは気まずい。万が一咎められても「寝ていたから気づかなかった」で通せるだろう。

あずさは息を潜めて再び机につっぷしたが、すぐにその選択を後悔することになる。

「もしもし〜。前園課長ですか? お疲れ様です〜。お時間大丈夫ですか?」



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