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LIFESTYLE 女たちの事件簿

「なんで私がイジメられなきゃいけないの?」ランチタイムの社内不倫を目撃したとき、27歳OLに起きたこと。

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声の主は朋美だった。どうやら地方支社の前園課長に内線をかけているようだ。急な仕事でも入ったのだろうか。盗み聞きするのもどうかと思い、立ち上がりかけたときだった。

「私、昨日、ホテルに携帯忘れちゃったみたいなんです~。うち、家に電話なくて、課長の番号もわからないし、ホテルの番号もわからないし~。取りに行こうかとも思ったんですけど、一人で行くより、二人で行った方がいいかなって思って」

衝撃の発言に耳を疑い硬直したあずさと、人の気配に振り返った朋美の視線がぶつかった。

しばしの沈黙の後、朋美は受話器の向こうにこう語りかけた。

「心配しなくても大丈夫ですよ~。ここには誰もいませんから」

笑ってそう言い放つと「それじゃあ、よろしくお願いします」と電話を切り、朋美は事務所を立ち去ってしまった。

前園課長は知る人ぞ知る愛妻家。その噂は新人のあずさの耳に届くほどだ。それに、具体的な話を聞いたことはないが、朋美の薬指にもシンプルな指輪が輝いている。

「どうしていいのかわからず、困惑して立ち尽くしてしまいました。誰もいないってどういうこと? 頭の中は大パニックでした」

困惑したあずさだったが、その後も朋美の態度は変わらなかった。いつものように朗らかで、笑顔であずさをフォローしてくれる。天使のような態度は変わらずだ。

「でも、なにかがおかしい気がするんです。朋美さんはいつも通りなんですけど、それ以外がおかしい。気のせいかもしれないんですけど、私は今までの職場でも似たような経験があったから...」

危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏が言う。

「職場でのイジメやハラスメントは、声の大きい一部の社員が仕掛けると、燎原の火の如く広がっていきます。その際、どちらが正しいかや間違っているかは関係ない」

☆朋美が察した違和感は、これから始まるイジメの序章に過ぎなかった。次回では、不倫を見抜かれたOLが朋美に仕掛けた惨すぎる仕打ちを詳細にレポートする☆



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