【後編】「共学の高校なんて、女の子で絶対に堕落する！」義母が介入で大揉め。 家庭を引き裂いた「進路決裂」の哀れすぎる悲劇。

「お願い、考え直して」

義母が息子にに頼み込む。しかし息子は「K以外なら、俺高校に行かずに働くから」と聞き入れようとしない。

予想外のことに、またしても義母は愕然。夏美さんも義母も、予想外の言葉に何も返せなかった。どうしてそんなにK高校に行きたいのかを息子に聞くと、「夏の高校野球の試合を観て行きたくなった」という理由らしい。

息子のそんな思いに対し、夏美さんももちろん義母も、もう何も言えなかった。

高校に行かないとなれば中卒になってしまうため、それだけは避けたかった２人。それには本人の思いを受け入れるしかない。「K高校に行きたい」という息子は、家族も驚くほど熱心に受験勉強に励んだ。希望する高校に向け、一層とやる気に満ちあふれる。スポーツ推薦でなく一般受験で入学するため、それなりにハードルは高かった。

しかし学年で平均以上の点数を取っているため、希望校には十分に届く範囲だ。あんなに高校受験のことで言い争いをしていた夏美さんと義母は、すっかり消沈してしまっていた。