交通の発展やクルマの進化を、身をもって経験してきた高齢ドライバーは「運転のベテラン」といえます。しかし、加齢による判断力や瞬発力などの体力、視力や聴力などの衰えは、残念ながら防ぎようのないもので、どんな方にも確実にやってきます。事故に繋がってしまう前に、自身では気づきにくい加齢による身体の変化を理解してもらうために設けられているのが、運転免許更新時の「高齢者講習」です。この「高齢者講習」とは、どのようなものなのか、そしてそもそも何歳からが「高齢」なのか、ご紹介していきます。
■70歳以上の免許更新には「高齢者講習」の受講が必要
運転免許の更新は、70歳~74歳と、75歳以上とで、手順が分けられています。まず、(運転免許証の更新期間満了日(誕生日の1か月後の日)の年齢が)70歳~74歳までの方が免許更新を希望する際、「高齢者講習」を受ける義務があります。この「高齢者講習」とは、座学と運転適性検査、実車指導を行う講習で、およそ2時間を要します。この講習を受けられる期間は、誕生日の5か月前から1か月後までの6か月間です。
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座学では、高齢者による操作ミスや判断ミスによる事故事例を紹介したり、加齢によって判断力や反射神経、視力が衰えることで、運転がどう難しくなっていくのかなどを紹介します。運転歴50年を超えるようなベテランであっても、これまで通りの運転は難しくなっていくことを自覚してもらい、そのうえで免許更新を希望されるのか判断いただく、というのも目的のようです。
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