結局、イクオは当院で透析治療を受けられなくなり転院することになったそうだ。イクオがストーカー行為について2度目の注意を受けた際、暴れて手がつけられなくなったからだ。杖を振り回し、病院の待合の椅子を蹴飛ばし大声をあげた。警備の人と受付スタッフ5人がかりでなんとか押さえ、出禁にすることが決定した。
病気や治療によるストレスは、時に人をおかしくする。看護師が患者に優しく接するのは、そういったストレスや心の痛みが、想像でしか分からないという理由もあるだろう。
優しく接することで、看護師に心を開いてくれれば異常があったときにも相談してもらえる。結果、事故を未然に防ぐことにも繋がるのだ。
ただ、その丁寧な対応が勘違いされて受け取られ、大きなトラブルになってしまうこともある。
佐野さんは「きっとどこかでイクオは透析治療を続けているだろうが、転院した先で同じようなトラブルがないことを祈っている」と話している。
Text:FORZA STYLE
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