最近ではメジャーとなった副業。副業で何百万と稼いでいる人も多いだろう。ただ、稼いだお金の扱い方で自分を見失うケースも少なくない。「お金は人を変える」というのはよく聞くが、どうやら本物らしい。
今回話を聞いた、芦原加奈子(41)さんは最近、お金のことで悩んでいるという。副業を始めたことで夫との仲に亀裂が生じているのだそうだ。
「最近は副業、副業って言われますけど、私が始めたのは3年くらい前。当時はまだやっている人も今よりは少なかった気がしますね。ブログを書いてアフィリエイトで稼いでいる感じです」
スタート時は大した額ではなかったもののコツコツ、コツコツ続けてきた結果、最近は1ヶ月に100万円以上の収益が出ることもあるらしい。
「そもそもは子ども2人の塾代を稼ぐのが目的でした。もちろんスタートした頃は、副業だけでは全然稼げなかったので、 バイトもしながら、なんとか塾代を支払っていましたね」
それが徐々に副業の成果が出始めて、塾代は軽々と支払えるようになったという。
「そこからは老後の資金を貯めることにシフトしました。少しずつですが貯めていて、今目標の半分1500万円に到達したところです」
副業を3年も前から始めていたとは先見の明がある。しかし、夫は加奈子さんが働くこと自体、あまりよく思っていなかったという。
「九州男児ということもあるのかもしれませんが、ものすごく亭主関白なんです。そもそも私がバイトをすることにもいい顔をしていませんでした」
芦原家は都心にほど近い埼玉県のベットタウン在住だ。大手旅行会社に勤める夫の年収600万円と加奈子さんのアルバイト代200万円で娘と息子を養い、やりくりをしている。
「アルバイトを頑張って、扶養から外れることになったとき、『俺の扶養から外れるつもりか!』ってものすごい剣幕で怒鳴られたんですよね。夫の給料だけじゃ足りないから、働き始めただけなんですけどね」
扶養から外れたことで夫に年収を開示しなくても済むようになり、加奈子さんは副業にどんどんのめり込んだという。
「私は社交的な方ではないし、人と話すのも苦手。だから1人でコツコツできる副業が合っていたんだと思います。PCひとつあればできますし、人と会う必要もありません」
お金が貯まってくると同時にある問題が明るみになったという。
「お金が貯まるのと比例するように、夫と一生一緒にいるイメージがつかなくなってしまったんです。むしろ、夫に対しての不満が目につくようになってしまって……」
無理もない。家事やはすべて加奈子さんの役割、洗濯物や掃除はもとより、夫はまとめておいたゴミ袋を捨てることすらしないのだ。私は家政婦じゃない、そう思う気持ちが、強くなってくる。
「ご飯は黙っていても出てくるもので、部屋はいつも綺麗に整えられていて、チリひとつないのが当たり前……そんな夫の態度に本当に嫌気がさします。感謝のひとつもないんです。実際のところ、今の私は1人で子ども2人を養っていけるくらいの収入があります。夫と一緒にいる意味ってなんなんだろう?って」
☆次回では、「家庭優先」だった加奈子さんが、副業の稼ぎで豹変。夫に逆襲していく様子を詳細にレポートする。