ライター・沢木文が、コロナ禍中でも花開く、婚外恋愛のリアルについて紹介する。
芳美が借金をしてまで熱中したのは、電話占いだった。
「1分300円でなんでも話を聞いてくれるそうです。不倫相手との交際期間中、彼女は極度の不安から、男が心変わりをしていないか、男が以前のような情熱を取り戻すかどうかを1日一時間以上も聞いていたようです」
1分300円ということは、60分で1万8000円だ。
「あっという間にクレジットカードの限度額の300万円を超えます。すると、消費者金融、親戚、友人知人に連絡して金を借りるようになる。占い師にすすめられるまま、オンラインで20万円のブレスレットや30万円の印鑑も購入していました」
我慢の限界に達した洋二さんは、芳美を呼び出して離婚を切り出した。