「そうかなのか? 私のはいらないのか?」
会長の声色はなぜか嬉しそうだ。
「そういうのはいらないの。会長とこうやっているだけで幸せ。」
「そうか‥。おまえはいい子だな。」
その後は、会長のいびきだけが静寂の中に響き続けた。
翌朝、TVから流れるニュースの音に交じり、忙しく身支度する音が聞こえてきた。A子が猫なで声で、会長に話しかける。
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