ハンバーガーメニューボタン
FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine
LIFESTYLE

「浮気を繰り返す妻。許せる?許せない?」修羅場を見てきた探偵が問う、「許す」の意味とは。

無料会員をしていただくと、
記事をクリップできます

新規会員登録

もしも自分の夫や妻、もしくは恋人が浮気していると知った時、果たして許すことができるだろうか?

実際、夫の浮気を許した後に、子供を何人も授かり、家族仲良く暮らしている知人もいる。しかし、たった1度の過ちであったとしても、彼女が夫を許したことに半ば賞賛を感じてしまうのは自分だけなのだろうか。
例えば、2度も3度も懲りずに浮気を繰り返す相手を許すことが可能なのだろうか…。

©Getty Images

ある時、私の勤める探偵事務所に相談に来た30代半ばのA氏は、話をする前から穏やかな性格だとわかるような人物だった。某有名企業のエンジニアで、色白で丸顔。一見、草食系であるその男性は、うつむき加減でぽつりぽつりと話し出した。

「妻が、浮気しているかもしれないのです……」

夫婦は共働きであり、妻も30代半ば。大都内の某大手量販店のマネージャーで、土日祝日関係なくシフトが入るという。
夫婦には子供が2人いて、どちらも保育園に通わせている。上の子供は妻の連れ子で、A氏とは血が繋がっていない。保育園の送迎や家事は、夫婦で分担して行っているという。子供たちについてA氏は「上の子も下の子も、同じように可愛い」と話した。

ただ、1年ほど前から、妻の帰宅時間が異常に遅く、朝帰りも増えたという。

土日の出勤もどんどん増えている。妻に問いただすと「仕事が終わると疲れてしまって、職場に近い友達の家に泊めてもらっている」と答えるらしいが、職場から家までの移動時間は、せいぜい40分程で、幼い子供を抱える母親としては異様な行動だと感じた。

A氏から一連の話を聞き、妻の終業時からの行動を調査することを提案した。しかしA氏は、妻を尾行することに対してどうしても抵抗があるようで、他に方法がないのかと譲ろうとはしない。

そこで、まず、妻の勤務する量販店の短期アルバイトに調査員Yを潜入させた。調査員Yがアルバイト仲間から情報を収集した結果、次々と黒い情報が上った。

「1年位前から、マネージャー(妻)と、店長の仲が怪しい。急にため口で話すようになった」

「何故か、マネージャーと店長はいつもシフトが一緒で休みも同じ。みんな変だと感づいている」

「職場帰りに、店長とマネージャーが手を『恋人繋ぎ』して、ホテル街に向かうのを見た」

「2人が、職場から近いラブホテルから出てくるのを目撃してしまった」

妻の浮気相手と思われる職場の店長は、40代前半の既婚者で、量販店オーナーの次男坊。聞けば、背が高くて、筋骨隆々の肉食系らしい。夫であるA氏とは正反対のタイプのようだ。

調査員Yが妻の勤務先で取集した情報をありのままに伝えると、A氏はうつむいたまま、暫くじっと応接間のテーブルに目を落としていたが、数分後には顔を上げ、「噂だけで信じるわけにはいかないので」と、妻の1週間の行動を改めて弊社に調査依頼することを決心した。

調査結果は想像をはるかに超えるものだった。妻は一週間の内に4日間、つまり休日以外の全ての出勤日において、終業後は必ず、浮気相手の店長と特定のラブホテルに入った。22時過ぎにチェックインし、帰りは明け方の5時から5時半。浮気相手の男性が妻を自車で送るのだが、A氏の自宅近くに車を停めた後も、まだ欲望が抑えきれずにいるのか、毎度2人は車内で濃厚に絡み合っていた。

後日、重い気持ちに鞭打つように、A氏に調査結果を報告する。
赤裸々な写真が容赦なく並べられた報告書を目の当たりにしたA氏の顔から、血の気が失せていくのを感じた。全ての現実と向き合った後、A氏は「弁護士と相談します」と絞り出すような声で言った。しかし、その直後、真っすぐにこちらを見て、信じがたい言葉を発した。

「まだ、妻とやり直せますかね?」

A氏が選んだ修羅の道は、次回で詳細にレポートする

Text:児玉総合情報事務所 こころたまき



RANKING

1
2
3
4
5
1
2
3
4
5