「子供が物心つく前に整形をしたい」と考えたアデリータはすぐに行動に移し、数百万円をかけて整形手術を受けた。顔を変えたことで隠れる必要は無くなり、雄也と子供と気兼ねなく外出できるようになって笑顔が増えた。
しかし、アデリータはどこか寂しそうだった。「17歳から会っていない家族に会いたい」と思っていたのだ。
アデリーナの悩みに気づいた雄也は、「実名でやっている人が多いFacebookで探したらどうか?」と提案し、アデリータと一緒にFacebookでメキシコの家族を探し始める。約1ヵ月後、妹を見つけ、Messengerで連絡を取るとすぐに電話かかってきた。
14年ぶりの家族との再会。メキシコの家族は「生きていたんだね……。もう会えないかと思った。テレビ電話でも嬉しい」と涙を流したという。
毎日家族と連絡を取っているアデリータの姿を見て、雄也はとある決心をした。「日本に来てあげてください。アデリータをびっくりさせたいから秘密にしておいて欲しい」と連絡を取り、家族全員分のパスポートと航空券の代金を送金し、日本に来られるように手配をしたのだ。
何も知らなかったアデリータは空港で14年ぶりに家族と再会し、感泣する……。
その後も、メキシコの家族には数年に一度来日してもらい幸せな時間を過ごしているという。
会いたいときにすぐ家族に会えるというごく普通の生活が、どれだけ大切で幸せなことなのか、大きな事件を通して痛感させられる。
Text:女の事件簿調査チーム
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