■インテリアも、デザイン面でも実用面でも先進性十分
インテリアデザインでは、ダッシュボードが水平ラインを強く意識してデザインされていて、さらにダッシュボードからフロントドアまで木目調のトリム素材で覆うことで室内の広さを演出。
ステアリングホイールはDカット形状を採用し、大型メーターディスプレイとセンターディスプレイを搭載するなど、デザイン面でも実用面でも先進性は十分。また、エアコンやシートヒーターなどのスイッチ類を低い位置に配置することで、視界の邪魔にならないようレイアウトされている。
横幅の広いセンターコンソールの上からは、シフトノブが排除されており、プッシュスイッチタイプのギアセレクターが並ぶ。加えて、シートバックのステッチにはシトロエンのブランドロゴであるシェブロン模様を使用、隠れ「シトロエン」のような遊び心だ。素材の雰囲気といい、機能性といい、オシャレな空間となっているといえる。
もちろん、見た目だけではない。パワートレインは、1.6Lガソリンエンジン(180PS/250Nm)に加えて、電動モーターと1.6Lガソリンターボエンジンを組み合わせたプラグインハイブリッドシステム(225PS/360Nm)も用意。プラグインハイブリッド仕様は、EVモードで65kmの航続が可能だ。足回りには、アドバンストコンフォート アクディブサスペンションを採用し(プラグインハイブリッドのみ)、いわゆる「魔法の絨毯」の乗り心地を実現する。
■まとめ
どことなく、新型クラウンクロスオーバーにも通じる印象をうけるシトロエンC5 Xだが、ワールドプレミアはこちらのほうが先。新しいジャンルを切り開いたC5 Xだが、デザインは大成功ではないだろうか。はたして、これが今後のデザイントレンドとなるか? 世界の自動車メーカーの動向に注目だ。
Text:Tachibana Kazunori,MMM-Production
Photo: STELLANTIS
Edit:Ogiyama Takashi