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FASHION 百“靴”争鳴

20周年を機に誕生した三陽山長のプレステージライン、謹製とは? Vol.1

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昔ながらのドブの量産化に成功

フレキシブルグッドイヤーは製造元のセントラル靴からの提案でした。九分仕立てが終了して、我々はこれに代わるものをかたちにしなければならなかった(担当していた関さんは12年に引退した)。

セントラル靴が資材メーカーとともに開発したフレキシブルグッドイヤーはその名のとおりフレキシブル。いわゆるすくい縫いのプロセスを機械化、量産化することに成功したんです。リブテープをつかわないその靴は量産靴ながら、手製靴の醍醐味が味わえます。

かかとの吸いつきの良さは10年目の年に完成させた木型、R2010の賜物。これまでの顧客データをもとにアップデートさせた三陽山長のマスターラストです。デザイン・バランスの面でみてもマスターラストと呼ぶにふさわしい風格があります。

とどめを刺すのが、三陽山長のアイコンとなった矢筈仕上げに象徴されるビスポーク・スペック。シームレスヒール、スキンステッチ、セミべヴェルドウエスト、レベルソ、ジェントルマンズカット……全部乗せです。

ジェントルマンズカットはかかとのアゴを切り落とした仕様のことで、靴を履いたままズボンを脱いでも引っかかりません。寝るまで靴を履いている欧米人ならではの仕様ですね。日本人には必要ないかも知れませんが、古き良きスタイルを偲ぶ、という意味で。

ステッチピッチの細かさも特筆に値します。セントラル靴でできるもっとも細かなピッチです。往年のビスポークシューズと比べても遜色ありません。

以上、駆け足で説明しましたが、やっぱり実際に履いてみなければその魅力は伝わりません。新作も間もなく売り場に並びます。ぜひ試してみてください。

新作の発売は11月下旬なので、詳細はまだお伝えすることができません。靴好きならあっと驚くこと請け合いのモデルです。首を長くしてお待ちください。



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