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FASHION 百“靴”争鳴

三陽山長を日本の紳士靴文化と浅草復活の起爆剤に 最終回

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長嶋さんが蒔いた種は花開きました

マンツーマンでそのノウハウを吸収することができて、ようやく内製できる態勢が整いました。いま、三陽山長は最高のメンバーに恵まれています。ひとりは企画の濱田(甫)、もうひとりは宣伝の樋沢(友樹)です。

それまで呑みにいったのは1回きりでしたが、濱田はその立ち居振る舞いがいいなと思っていた。もとは営業ですから、企画部署への移動に前の部署の上司はいい顔をしませんでした。でもね、絵は描けなくても企画はできる。企画という仕事は人の話が聞けて、伝えることができればいいんです。実際、濱田は見込み以上の活躍をしています。アース社の革をみつけてきたのも濱田なんですよ。

そんな濱田も工場とのやりとりには苦戦しているらしい。中澤さんって寂しがりやなところがあって、用がなくても毎日のように電話をかけてくるんです(笑)。三陽山長をやっていくには越えなければならない関門だから、ぜひ、がんばってもらいたい。

コロナが落ち着いたら海外のタンナーにも連れていきたいですね。

パターンオーダーが好調だったといいましたが、縁の下の力持ちが樋沢でした。彼は いうんです。パターンオーダーがすごいといっても素人のぼくには なにがすごいかわからない 。だってサイトには価格表しか載っていないんですからって(樋沢さんはまったく畑違いの部門から来た)。

courtesy of sanyoyamacho

そうしてつくったのがパターンオーダーの仕組みを手取り足取り解説したランディングページ「PATTERN MADEで作る理想の一足」です。滞在時間3分で合格といわれるところ、このページのそれは4分、5分。明らかに読まれていました。パターンオーダーの起爆剤になったのは間違いありません。この秋にはオーダー実例集「特別誂靴図鑑」を立ち上げました。30足にのぼるお客さまの私物を一足一足徹底解剖してパターンオーダーの魅力を掘り下げています。

ああみえて(笑)、仕事はていねいだし、きっちりやるんです。

10年後、わたしは62(歳)。後進の育成は火急の課題でした。キャッチャーで培った眼力が遺憾なく発揮されました(笑)。

今年の3月にオウンブランドを担当する企画、営業の責任者になりました。現在は三陽山長のほかに、サンヨーコート、エスエッセンシャル、ストーリー アンド ザ スタディーをみています。

担当ブランドが増えてもやっていることはおんなじですねぇ。



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