■脱出用ハンマーがない場合は、水圧の影響が小さくなるのを待つ
窓が開かず、脱出用ハンマーもない場合、身近なものでガラスを割ろうとするところですが、傘やヘッドレストの棒などで窓を割ることは、ほぼ不可能だと考えてください。応力が集中する脱出用ハンマーでないと、サイドガラスはびくともしません。
また水の力はすさまじいもので、水圧のかかったドアはそう簡単に開きません。この場合は、クルマの中と外で水位が同じになって、水圧の影響が小さくなるのを落ち着て待つしかありません。水位が同じになってきたら、ドアロックを解除して、足でドアを蹴るなどで勢いよくドアを開けることで、脱出することができます。
Yahoo! 配信用パラグラフ分割

それでも開かなかった場合は、さらに車内に水が充満するまで待ち、水が首のあたりまで来たとき、先ほどと同様に足でドアを蹴るなどで勢いよくドアを開け、脱出します。ドアロックは車内からあれば水没していても解除することができるので、安心してください。
■とにかく落ち着いて対処して!!
水没したからといって、119番通報などしていると、脱出のチャンスを失ってしまう可能性があります。水没したら、とにかくまずはシートベルトを外してサイドガラスをあけるようにしてください。ハイブリッド車やバッテリーEVであっても、水没直後に感電するようなことはないので、落ち着いて脱出に集中してください。
大事なのはパニックにならず、落ち着いて対処すること。脱出のチャンスを失ってしまう可能性があるので、119番通報よりも、自力で脱出することを優先して。
Text:Kenichi Yoshikawa,MMM-Production
Photo: Adobe Stock
Edit:Takashi Ogiyama
1
2