皆さん はじめまして。PEPEと申します。会社員、ジャズ歌手を経て、現在は男だらけの柔術道場の女将として、人生賭けているオンナです。
さて、柔術道場というと、皆さんはどんなイメージでしょうか?
寝技主体の格闘技と聞いて思い浮かぶような、荒っぽさや汗臭さをイメージされる方も多いのではないでしょうか。私自身も格闘技とはまったく無縁の人生を歩んできた訳ですが、紆余曲折。
当時、柔術界で神の階級ともいわれる最激戦区ライト級のヨーロピアン大会で準優勝し、日本人最高位を取得した柔術家の岩崎正寛氏と結婚し、コロナ禍もあいまって生活は一変。
今では数名のお弟子さんを抱える柔術道場の裏方として日々走り回り、道場経営のサポートから経理に広報、撮影やHP制作まで携わっています。時には、若いお弟子さんのお世話や人生相談まで。
人間万事塞翁が馬とはいいますが、そんな波乱万丈でユニークな私の人生相談。
まだまだ未熟者ではありますが、チラリとお付き合いいただけたら幸いです。
★★★
さて、本日のお客様は、
私には、どうしても復讐したい人間がいます。
私と同じ様に、苦しい目に合わせないと気が済みません。
ふとした拍子に思い出して眠れなくなったり、気分が悪くなったりします。相手がのうのうと生きてるのが許せません。
復讐がしたい時、どうしていますか?
——新テストステロン女 会社員(42)
どうも、柔術女将です。今回のご相談は、ある人物に復讐をしてやりたいということですね。心中お察しいたします。
そういえば、近頃また復讐という活字をあちこちで目にするようになりました。
ドラマや映画の世界でも、復讐をテーマにした作品が多く、韓流ドラマ『再婚ゲーム』や『梨泰院クラス/六本木クラス』など。
我々の周りには、かたき討ちなど「やられたら、やりかえす」という復讐の物語が身近にたくさんあります。
なぜ、これまでして人間は復讐に執着をするのか。
思い返せば、人類の歴史は、戦争を含め「復讐の歴史」と、いっても良いのかもしれません。
人類が存在する限り、人間関係のトラブルは避けて通れませんよね。
©︎gettyimages
さて、ここで実際に復讐するのか、しないのかの問題ですが、皆さんだったら、実際に行動に移しますか?
例えば、不倫をサレた妻の場合、昭和の時代は、どんなに最低の夫でも我慢して耐えるのが平均的な妻の姿でしたが、令和にもなれば女性の経済力や社会的地位も向上し、泣き寝入りする妻は少数派だとか。
弁護士を雇って離婚&慰謝料請求という復讐をする人もいれば、敢えて離婚せず、婚姻関係を続けながらじわじわと静かに復讐をする、強(したた)かな妻もいます。
自分の置かれている状況や立場にもよると思いますが、心の中では「復讐してやりたい」と思うのが普通なのかもしれません。
現実に出来るか出来ないかは別として、妄想の中では、私の中の極道の妻(おんな)がきっと疼き出しているに違いありません。
仇敵相手に派手にマシンガンをぶっ放し、「極道の女としてかく致す他なく、ただいまケジメをつけさせてもらいました」と啖呵を切って大立ち回り(笑)。
ちなみに、もし万が一、私が大将に浮気をされて復讐するとすれば、方法は決まっております。
浮気相手を道場に呼び出し、彼女と柔術の試合で一戦交えさせていただきます(笑)。
そして、私のとっておきの関節技達で、気絶していただこうと思います♡
なんて妄想は置いておくとして、実際に復讐を行動に移してみると、あれこれ気になる点も多いです。
相手を叩きのめしてしまうと、一時的にスッキリはすると思いますが、苦虫を潰したような後味の悪さが残るでしょう。
「復讐をしたい」という気持ちが強いということは、相手に強く執着していて、毒されているのと同じです。
たとえ復讐にどんなに正当な理由があろうとも、恨みによる復讐は、必ず泥沼の連鎖がはじまり不幸になります。
だから、彼らと同じように復讐するのはお勧めしません。