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HEALTH 「超名医に聞け!」

テストの点より「好奇心」を伸ばせ!。脳医学の権威が教える夏の「学業成績アップ法」

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ちなみに、瀧先生は親から「勉強しなさい」と言われたことは一回もないという。子供時代は虫採りにハマり、それは今でも瀧先生の長年の趣味のひとつになっている。

「好奇心は脳を刺激し、さらに新しいものを知りたいという欲求を起こさせます。そうなれば学業の分野にも、野火が広がるように自然に広がっていく。

こういうシステムを作るために、夏休みはうってつけの機会です。『勉強しなさい』という代わりに、子供が好きなことに没頭する時間を作ってあげましょう」


©︎gettyimages

「また、子供は大人の模倣で育ちます。親こそ、何かに夢中になっている姿を子供に見せることが大事です。読書でも、釣りでも、ガーデニングでも、フィットネスでも何でも構いません。平たく言えば、趣味を持って楽しく生きている姿を見せてあげると素晴らしいと思います。

また、学業成績を高めるために「会話の量」にも注目しましょう。家庭内での会話の量が多いほど、子供の脳を刺激します。会話は、自然な行為に見えて、実はとても高次元な人間特有の行為です。

相手の言葉を理解し、自分のリアクションを選択する。言葉だけでなく、表情や声などが総合的に絡み合うコミュニケーションを通して、脳は育っていきます。


©︎gettyimages

家族で同じ趣味をもって、たくさん会話をしているお子さんは、理想的な環境で脳が育っていきます。同じ本を家族で読んで感想を言い合うのもいいかもしれません。退屈な読書感想文の宿題も、家族で共有して話のネタにするのです。

受験の夏なら、親も同じ問題を解いてみる。大学の受験で出てもおかしくないような、親泣かせの難問もありますから、『こんな問題、反則だよね』などと、自然と会話も弾むのではないでしょうか」

子供の「好き!」「楽しい!」から始める、目からウロコの学業成績アップ法。

ぜひみなさんも、参考にしてみてはいかがでしょうか。

PHOTO:Yuji Hirose

瀧 靖之(たき やすゆき)

東北大学加齢医学研究所教授。医師。医学博士。東北大学スマートエイジング学際重点研究センター副センター長。

脳のMRI画像を用いたデータベースを作成し、脳の発達、加齢のメカニズムを明らかにする研究者として活躍。最新の脳研究を踏まえた「科学的な子育て法」を提案している。「16万人の脳画像を見てきた脳医学者が教える究極の子育て 『賢い子』は図鑑で育てる 」など著書多数。



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