スニーカー一辺倒では、やっぱりダメなんです
先月からスタートした「干場編集長のスタイルクリニック」略して【スタクリ】。第8回目となる今回は、夏シューズとして欠かせないスリッポン。イージーな履き心地ゆえに、気をつけるべきこととは?
昨今の大人の足元事情においては、リラックスがキーワードとなりました。その最たるものといえば、やっぱりスリッポンでしょう。
「ここ数年で、大人のスニーカースタイルが定着しました。ただ、大人にはジャケットを羽織る機会が必ずあります。そんな時の足元選びとして、スニーカーではやはり心許ないです。そこで持っておきたいのがスリッポンです」
今回は、シューレースのないタイプを総称してスリッポンと設定。さらにレザーアッパーに限定します。
「さらにブラックに限定します。レザーでブラックだと重たく見えそうですが、実はそうではないんです。特に夏シーズンにおいては、なるだけ色を使わずミニマルにまとめた方がクリーンでスッキリとして見えるんです」
さらに、履き心地においても軽さとやわらかさは欲しいところ。となれば、その履き方にもポイントがあるようで。
「素足履き(インビジブルソックスも可)がマストです。涼しいというのはもちろんですが、足首などのゴツゴツした部分は女性のハートをグッと掴みます。まぁ、あくまでも個人的な見解ですが(笑)」
スリッポンにそんな効果があるとは驚き(笑)。それはさておき、オンオフ兼用が可能なスリッポンは、大人として持っておいた方が良さそうです。
「干場編集長のスタイルクリニック」はYouTubeとの連動企画になっています。動画でさらに詳しく解説しているので、そちらも是非チェックを!
Loro Piana/ロロ・ピアーナ
軽快でスタイリッシュ、ちゃんとクラス感あり
ポロニット2万7500円/トレンタセッタンタ(第一ニットマーケティング)、パンツ3万1900円/ベルウィッチ(アマンオンラインストア)、腕時計46万2000円/クエルボ・イ・ソブリノス(ムラキ)、ブレスレット42万9000円/ダミアーニ(ダミアーニ 銀座タワー)
ダークカラーでまとめたコーデも、足首を見せたスリッポンならクールにしてスタイリッシュな印象に。「その名もオープン・ウォーク。素足履きを想定したモデルで、実に軽量です。それでいて、アッパーはブラックスエードとあって実に品良し。ニットポロにベルトレススラックスというクラシックな要素を含んだスタイルにも、馴染んでくれます」
一度履くとやめられない靴って、ホントです
その軽さとやわらかさに感動し、干場編集長が実際に愛用しているオープン・ウォーク。「ミッドカットでスエード、そしてソールがラバー。これ、もはや歩くカシミアです」。ミッドカットですが、シューレースのないスリッポン仕様とあって、見た目にも軽やかさが漂います。
干場編集長のアドバイス①「トップス」
質感だけでなく、サイジングにも注意を
キャンバスよりもレザーの方が上質に見えるように、ポロシャツも鹿の子よりもニットの方が品良く見えるのは事実。「サイズはジャストがオススメ。袖先が鍛えた腕により伸びきっているぐらいの方が、ニットポロは断然映えます。ボタンもキッチリ留めた方が、リッチに見えます」
干場編集長のアドバイス②「時計」
小物はドレッシー路線で、コーデを格上げ
腕時計はレクタンギュラーのプロミネンテ クラシコ。ローマンインデックスがクラシックな雰囲気をアピールします。「スリッポン=ラフじゃなく、他はドレッシーにまとめるのが正解。全身スポーティにまとめてしまうと、ワンマイル的な雰囲気になってしまいますから」
干場編集長のアドバイス③「パンツ」
クドくならないようアクセントはさりげなく
腕時計同様、ジュエリーもクラス感を意識。今回合わせたのはテニスブレスレット。「細身なので涼しげなのが魅力です」。ちなみにクラシックなベルトレスパンツは、ウエストがスッキリ見えるのがポイント。「それでいて、アジャスターバックルがアクセントとして活躍してくれます」
TOD’S/トッズ
もはやスニーカー並みと言って過言じゃなし
いわゆるサドルローファーですが、革質にご注目を。トゥのシワ感を見ればわかる通り、かなりやわらかなレザーが使われています。アンライニングではありませんが、ラバーペブルをエンボスしたソール然り、その履き心地は実に快適です。
JM WESTON/ジェイエムウェストン
スラックスともショーツともバランス良し
1940年代のイタリア製ドライビングシューズに着想を得た、ワーニング ドライビングシューズ #932。やわらかなスエードアッパーと、インソールとラバーソールの間に封入されたコンフォートフォームが、上質さと快適性の両立を果たします。
WH/ダブルエイチ
休日カジュアルもイマドキビジネスも網羅
干場編集長監修によるコレクションで展開するコインローファー。張り出したコバが存在感を放つも、軽量ソールの履き心地は軽くスニーカー的。アッパーにはフランス・アノネイ社製KARAGRAINカーフを採用し、オンオフ兼用可能な質感に仕上げています。
WH/ダブルエイチ
ベルベットの色気は夏こそ有効です
コチラも干場編集長監修モデルとなるアルバートスリッポン。メンズドレスバイヤーの福島ティアモ氏も参画したモデルで、本来室内履き仕様を外履きにアレンジしています。ベルベットアッパーに施したエンブロイダリーが、足元に華やかさを。
Jesus Canovas/ヘススカノヴァス
ビーチサイドでも履けるレザー靴です
見るからにやわらかなカーフレザー製アッパーを採用するモデル528。ヒールカップがないので、スライドサンダルとしても履けちゃいます。それでいて、薄作りのトゥは足元をシャープに見せる効果が。いざ履くと、意外にドレッシーなんです。
Photo:Naoto Otsubo
Styling:Ryoko Kanemoto
Hair&Make-up:Megumi Ochi
Model : Noah Ishikura
Text:Masafumi Yasuoka
Direction:Yoshimasa Hoshiba
【問い合わせ】
ロロ・ピアーナ ジャパン 03-5579-5182
第一ニットマーケティング 0258-66-6676
アマンオンラインストア 03-6418-6056
ムラキ 03-3273-0321
ダミアーニ 銀座タワー 03-5537-3336
オリエンタルシューズ 03-6804-3280
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トッズ・ジャパン 0120-102-578