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LIFESTYLE 女たちの事件簿

【後編】「Vtuber不倫」憧れの王子様と。深夜の「特別な」ビデオ通話にハマった主婦の悦楽

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このVtuberの世界での設定とは分かりながらも、姫と呼ばれることにドキンとまた胸の鼓動が鳴る。お互いの顔が見えないからこそ言い合える、小っ恥ずかしい言葉にたまらない気持ちになる。

「王子こそまだ寝ないんですか?」

「僕はまあ、眠れなくて……そうだ、よかったらちょっと話し相手になってくれない? 配信短かったから、なんか不完全燃焼でさ。リンキーちゃんいつも面白いコメントしてくれるし、一度話してみたかったんだよね」

「え! 私なんかでよければ……もちろん大歓迎ですが」

「これ、俺のLINE。画面通話でかけていいよ」

それはつまり、Vtuberとしての仮面を被った姿ではなく、生身の人間としての顔を見せてもいいよという意思表示だ。中身の顔を私、見ていいの? 梨花はそう思いながらも、ついにあのナオトの正体に近づけることに興奮し、すぐさまLINEで友達追加をする。

LINEでの名前は「N」となっており、アイコンは若い男性の後ろ姿の写真だ。梨花はすぐに「リンキーです」と一言送り、既読になったことを確認した後に画面通話をかけた。



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