人生には、どうしても手放せなかった服、そう「捨てなかった服」があります。そんな服にこそ、真の価値を見出せるものではないでしょうか。そこで、この連載では、ファッション業界の先人たちが、人生に於いて「捨てなかった服」を紹介。その人なりのこだわりや良いものを詳らかにし、スタイルのある人物のファッション観に迫ることにします。
決して高価なシャツではありませんが、お直しして着続けるほどお気に入り!
生産の現場を見つめ続けるとともに、自身で幾度となくイタリアを訪れて飛び込みで開拓。たくさんの身銭を切ってサルトで仕立て、知見を広げてきたファッションディレクターの諸澤 泉さん。
知識と経験に基づき、たくさんの服を手に入れてきた諸澤さんが、中でも思い入れが強くて捨てられなかったアイテムをご紹介する企画の第5回目は、コースト(COAST)の花柄シャツです。
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「かつて一世を風靡したコースト ウェーバー アハウス(Coast+Weber+Ahaus)は、1999年にイタリア・ミラノで誕生したブランドで、創業者兼デザイナーはフランチェスカ・ルッフィーニ(Francesca Ruffini)さん。
ちなみに、フランチェスカさんの旦那さん、レモ・ルッフィーニ(Remo Ruffini)は、あのモンクレール(Moncler)の会長兼CEOです。
ブラウス、シャツのラインがCoast、ジャケットとパンツのラインがWeber、トップスやニットのラインがAhausで、3つのラインがひとつのブランドとなってCoast+Weber+Ahausになったと記憶しています。
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じつは結構 花柄が好きで、ベージュジャケットのインナーに着たりなんかするんですが、この柄やカラーリングは珍しかったので、当時ひと目惚れして買いました。
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