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FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine
FASHION 僕が捨てなかった服

プラダ初期のシャツ。いまでもモダンで色褪せず、機能性まで兼ね備えてます!

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人生には、どうしても手放せなかった服、そう「捨てなかった服」があります。そんな服にこそ、真の価値を見出せるものではないでしょうか。そこで、この連載では、ファッション業界の先人たちが、人生に於いて「捨てなかった服」を紹介。その人なりのこだわりや良いものを詳らかにし、スタイルのある人物のファッション観に迫ることにします。

憧れのブランドで頑張って買ったので、30年近く経っても捨てられません…

生産の現場を見つめ続けるとともに、自身で幾度となくイタリアを訪れて飛び込みで開拓。たくさんの身銭を切ってサルトで仕立て、知見を広げてきたファッションディレクターの諸澤 泉さん。

知識と経験に基づき、たくさんの服を手に入れてきた諸澤さんが、中でも思い入れが強くて捨てられなかったアイテムをご紹介する企画の第4回目は、プラダ(PRADA)のシャツです。

「このシャツは、プラダのメンズコレクションがスタートした1994年頃に買ったものです。メンズが登場するや否や、すぐに話題となって、一気にみんなの憧れブランドになりました。

あの頃のプラダと言ったら、やっぱり黒で。当時はまだお金がなくスーツは買えなかったからシャツを買って、とにかく頻繁に着ていました。

ぱっと見は普通のコットンシャツなんですが、じつはナイロンとエラスティンが混紡されていて、ストレッチが効いているっていうのも珍しかった。

クラシックな作りを背景にしながらも、こういうモダンでスポーティなモード服っていうのは 他では ほとんど見かけなかったですし、みんなが一瞬で虜になった理由も納得できます。

この辺りのエッセンスは、後のプラダスポーツにも反映されていくんでしょうね。

だいぶ時を経ているので日に焼けちゃったり、色褪せもあるんですが、憧れのブランドを頑張って買ったという思い出があるので、どうしても捨てることができません。

この企画のために引っ張り出したので、白のパンツなんかを合わせて久しぶりに袖を通してみようかなと思っています」。

諸澤 泉
ファッションディレクター

某DCブランドのアルバイト販売員としてファッション業界でのキャリアをスタート。一時期は地元栃木へ戻って資材商社で働いたものの、再度業界に戻り、栃木縫製で営業職に。その後、独立した上司についていく形で、海外生産の開拓に従事。頻繁に中国やイタリアを訪れた経験を活かして、独立後は商社やストラスブルゴと契約し、ファッションディレクターとして活躍する。1967年生まれ。

Photo:Shimpei Suzuki

Edit:Ryutaro Yanaka



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