あとで調べてみると、彼女の義父ジャンフランコ・ルッフィーニ(Gianfranco Ruffini)さんも大のプリント好きで、メンズウェア界におけるプリントの先駆者に数えられるデザイナーだったそうです。
1970年代にはニューヨークで立ち上げた自身のブランドでいわゆるディスコシャツを数多く作ったり、その後も自身の名を冠したブランドを立ち上げては活躍し、インスピレーションの源だった数千冊もの本のコレクションを彼女に遺したと聞くと、この珍しい柄が誕生したのにも納得できます。
柔らかくて肌触りも良いので、買った当時はもっとズドンとしたシルエットだったんですが、身体に沿うようにお直しして、いまだに袖を通しています。
他にも花柄シャツはたくさん買ってきているはずなんですが、ここまで長く残してあるのは、これとあと数枚。
決して高価なシャツだったわけではないんですが…、やはり色と柄が気に入っているんでしょうね」。
諸澤 泉
ファッションディレクター
某DCブランドのアルバイト販売員としてファッション業界でのキャリアをスタート。一時期は地元栃木へ戻って資材商社で働いたものの、再度業界に戻り、栃木縫製で営業職に。その後、独立した上司についていく形で、海外生産の開拓に従事。頻繁に中国やイタリアを訪れた経験を活かして、独立後は商社やストラスブルゴと契約し、ファッションディレクターとして活躍する。1967年生まれ。
Photo:Shimpei Suzuki
Edit:Ryutaro Yanaka
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