【GRカローラ】
ボディサイズ：全長4410×全幅1850×全高1455mm（アンテナを含まず）
ホイールベース：2640mm
トレッド：1590 / 1620mm
エンジン：1.6L直列3気筒インタークーラーターボ（G16E-GTS型）
ボア×ストローク：87.5×89.7mm
総排気量：1618cc
圧縮比：10.5
最高出力：224kW（304ps）/ 6500rpm
最大トルク：370Nm / 3000-5550rpm
トランスミッション：6速MT
駆動方式：4WD
タイヤサイズ：235/40R18
車両重量：1475kg
後輪にオーバーフェンダーを備えた迫力ある外観はダテじゃありません。じつはパフォーマンスを重視して、フロントが60mm、リヤが85mmもトレッドが拡大されているのです。フェンダー単体で見るとフロント20mm、リヤ30mmもワイドなボディを与えられているのです。
ハイパワー＆4WD化にあたり、ボディ補強も抜かりありません。基本骨格は『カローラ・スポーツ』ですが、生産そのものは元町工場GRファクトリーが担当。「リヤホイールハウス間や床下トンネル、タンク前の床下にブレースを追加することで、操縦安定性能を高めました。また、GRヤリスと同様に形状自由度の高いSMC工法で成形されたCFRP素材のルーフパネルを採用し、剛性を高めるだけでなく、軽量化にも寄与」とのアナウンスがあります。
圧巻なのはリヤバンパーから覗く3本出しマフラーです。資料には排気バルブを備えたエキゾーストシステムとあるので、低回転域は左右にある細いテールパイプから排出し騒音対策。中高回転域は中央の太いテールパイプから最短で排出するのではないでしょうか。
また今回、「駆動配分を制御する4WDモードと、アクセル応答性やステアリングなどを制御するドライブモードを分けたことで、ドライバーの好みや走行環境に応じた選択を可能にしました」とあり、サスペンションはブッシュをピロボール化し、スプリング、ダンパー、アライメントを最適化と、その魔改造ぶりは多岐にわたります。
意外なところでは、視認性向上のためにメーター類はGR専用開発のフルTFTに。また、パーキングブレーキは手引き式を採用。こうしてみると全部作り直した感のある『GRカローラ』は、まさにGRの名にふさわしく、サーキットからラリーまで、そのポテンシャルを存分に発揮できるスポーツカーといえるでしょう。
余談ですが北米トヨタのリリース冒頭には「G et R eady for the heat！」とあり、正式にはGR＝GAZOO Racingですが、こんなシャレた新解釈も見受けられました。日本における『GRカローラ』の価格や発売日は未定ですが、いまからそのアナウンスが待ち遠しい限りです。なお、ギャラリー内には比較用にストックの画像もアップしました。是非、ご覧ください。
Text：Seiichi Norishige
