安全装備や自動運転でますます高額化している現代のクルマ。上手に購入する方法は? さらに、所有してからも様々なトラブルやアクシデントが起きるのがカーライフ。それら障害を難なくこなし、より楽しくお得にクルマと付き合う方法を自動車ジャーナリスト吉川賢一がお伝えします。
JAFによると、タイヤのパンクによるロードサービス出動要請件数が、2017年に約39万件と過去最高を記録。10年前(2007年)と比べ35%以上も増加した。なぜここにきてタイヤのパンクが増えているのか。その理由を考察するとともに、パンクからタイヤを守る方法について、ご紹介しよう。
■ガソリンスタンドの変化による
タイヤのパンクが増えている原因のひとつとして考えられるのは、近年は、タイヤの状態チェックをする機会が減っていることだ。以前は、ガソリンスタンドといえば、店員が給油作業をしてくれる「フルサービス」の店が当たり前だった。給油作業をしながら、窓を拭いてくれたり車内のゴミを回収してくれたりするなかで、タイヤやエンジンルームの状態もチェックしてくれた。
セルフスタンドと、セルフ以外のガソリンスタンドの数の推移
しかしこの15年ほどで、ドライバーが自ら給油作業をするセルフ式ガソリンスタンドが一気に普及、ドライバーが受動的にタイヤの状態をチェックする機会が減ってしまった。
本来であればドライバーが自ら把握しておかなければならないことだが、残念ながらドライバーのなかには、タイヤの劣化や空気圧は、定期点検や車検のときだけ、という方も多いのだろう。そうして、劣化状態を発見できないまま走行を続けた結果、パンクしてしまう、ということになっていると考えられる。
JAF HPのデータ
つい先日もニュースで取り上げられていたが、雪が降っていた日に横転事故を起こしたクルマのタイヤが、全く溝の無い状態であった。雪の日に溝無しタイヤで走るなんて、無謀にも程があると思うが、タイヤについて全く関心がない方は、残念ながら少なくない。
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