クルマの運転操作のなかでも、駐車場にクルマを止めるいわゆる「車庫いれ」に苦手意識を持っている方は多いもの。昨今は、クルマの周囲を映し出してくれるモニターが普及し、2022年5月からは、新型車においてバックモニターの装着が義務化されるなど、「駐車」のハードルは下がりつつあります。が、それでも「混雑している駐車場では、できるだけやりたくない」という人はおられるでしょう。そんなドライバーにお薦めしたいのが、「パーキングアシスト」が装備されているクルマです。
■駐車操作をシステムが支援
「パーキングアシスト」とは、クルマを駐車する際に、操作をアシストしてくれるシステムのこと。車両に取り付けられた各種センサーやカメラなどで周囲の状況をシステムが把握し、各種操作をクルマが代わりに行ってくれます。搭載されるシステムによってアシストのレベルや、システムの名称は異なりますが、ステアリング操作のみのものから、前進後退、シフト操作、切り返し操作まですべて行ってくれる高度なシステムもあります。なかには車外からスマートフォンを使って操作できるタイプも。
パーキングアシストはシステムによってアシストのレベルが異なるが、ステアリング操作だけでもかなり大きな助けになるパーキングアシストのシステムは、すでにさまざまなメーカーから登場していますが、今回は国内主要メーカーを中心にシステムの内容と搭載車種をご紹介します。
■スマホ操作で駐車ができるシステムが登場したトヨタ
トヨタは比較的多くの車種にパーキングアシストを設定しています。駐車時に白線の枠を検知し、音声と画面ガイドに加えてステアリング操作をアシストしてくれる「スマートパノラマパーキングアシスト」は、縦列駐車にも対応しており、ドライバーはアクセルとブレーキによる速度調節と、周囲の安全確認に集中できます。搭載車種は「ライズ」です。
「インテリジェントパーキングアシスト2」も同様の機能ですが、狭い場所での切り返し操作もサポートしてくれる一歩進んだ機能です。こちらは「アルファード」、「ヴェルファイア」、「プリウス」、「プリウスPHV」に搭載されています。ボディサイズの大きいモデルには嬉しい機能ですね。
新型ノア／ヴォクシーに用意される「アドバンストパーク（リモート機能付）」。車外からスマートフォンアプリを使って駐車操作や出庫が可能トヨタ最新のパーキングアシストは「アドバンストパーク」です。こちらは駐車したいスペースの横に停車後、システムを作動させると、ステアリング、アクセル、ブレーキ操作をアシストして駐車を完了します。この間のドライバー操作はシフト操作のみ。区画線のないスペースでの駐車も事前に駐車位置を登録するだけで、アシストが可能です。オプションで設定されている車種は「アクア」、「ヤリス」、「ヴォクシー」、「ノア」、「MIRAI」、「ヤリスクロス」です。このうちヴォクシーとノアは、車外から専用スマートフォンアプリで遠隔での駐車、出庫も可能です（ハイブリッド車のみ）。
