マイナーチェンジから1年。さらなる進化・熟成が止まらない
現在公開中のマーベル・スタジオ最新作『エターナルズ』に、劇中車として特別塗装のLSとNXが登場しています。撮影時期の関係でNXは最新型ではありませんが、最近のレクサスデザインが妙にマッチして見えます。
この作品はマーベル・コミック『アベンジャーズ』を継承する新作ですが、SFXを駆使しているとはいえ背景を見る限り時代設定はほぼ現在と、スクリーンに登場するレクサスから伝わるイメージはとてもリアル。ちょっと近未来感漂うレクサスデザインが見事にハマった感じなのです。
で、じつはディズニー傘下のマーベル・スタジオとのコラボレーションはこの2台にとどまらず、劇中車ではないIS500を使いプロモーションビデオが製作されています。コレがじつにカッコよく生命力にあふれ、思わず惚れ直す機会を与えてくれました。ちなみにこの動画は[Lexus and Marvel Studios’ Eternals present | PARKING SPOT]というタイトルでレクサス公式チャンネル（英語）にあります。
現行型の3代目レクサスISは、2020年11月05日発表の MCモデルで大幅刷新されました。もともとデビューは2013年なのですが、デザインのみならず、ボディ構造やサスペンション、安全装備を最新技術でアップグレード。もはや“別モノ”というレベルに達しています。
しかし、このMCからおよそ1年。2021年09月09日に一部改良モデルを発表。レーントレーシングアシスト（LTA）の制御を見直し、また、IS350とIS300のガソリンエンジン車では、新しいブレーキペダルとマスターシリンダーを採用することで、ストロークに対する減速Gをリニアに、より自然なブレーキフィーリングを実現。
加えてハイブリッド車のIS300hでは、アクセサリーコンセント（AC100V・1500W／ラゲージルーム内）をメーカーオプションに設定。ハイブリッド車の特徴を生かし利便性を向上させています。
車格的にはメルセデス・ベンツCクラス、BMW3シリーズ、アウディA4といったドイツプレミアム御三家のベンチマークと称されるモデルと肩を並べるレクサスIS。デビューイヤーを知れば賞味期限切れと考えがちですが、その進化内容は侮れません。
そんなレクサスISがエントリーモデルは480万円とお値打ち。スペックと進化の詳細を見てみましょう。
【レクサス IS300】
ボディサイズ：全長4710mm×全幅1840mm×全高1435mm
ホイールベース：2800mm
エンジン：2L 直列4気筒ターボ
最高出力：180kW（245ps）/ 5200-5800rpm
最大トルク：350Nm / 1650-4400rpm
駆動方式：2WD（後輪駆動）
トランスミッション：8速AT
価格：480万円より
まず、MC前モデルと比較すれば全長と全幅が30mmワイドとなり、コレが最新のレクサスデザインと調和する要因かと思います。インテリアに目を移せばアナログちっくな2眼メーター、FスポーツはかつてのフラッグシップであるLF-Aを思わせるレーシーな単眼タイプ（いずれも液晶式）。好みはあるでしょうが、クロノグラフが普遍の魅力を誇るように個人的には古いと思いません。
パワーユニットは2Lターボの他にV6の3.5Lガソリンを。自慢のハイブリッドはストロングハイブリッドなのでトルクもあって高燃費。やはりISGやBSGといったマイルドハイブリッドとは次元が違います。そしてこのハイブリッド車にはAWDも設定されます。
別モノに進化した走りはボディ構造・製法・素材に秘密があります。ハブボルト式のホイール装着も御三家同様。また、コンベンショナルなサスペンションは内部構造を見直し最適化。壊れにくいという特徴もあります。
ついに嗜好品レベルに達した最新のレクサスISは、自己基準をもつ流されない大人のクルマ好きに相応しい1台に進化・熟成したと思います。また、レクサス各車に共通する多彩なパーソナルメニューはさらに魅力を高めるはず。
ステアリングを握るという行為は、自由を謳歌するという誰もが等しく与えられた権利です。是非一度お試しください。
Text：Seiichi Norishige
