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FASHION 僕が捨てなかった服

ラルフ ローレンのアメリカ製ネイビーブレザー! 旅行中に買った永遠の思い出

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人生には、どうしても手放せなかった服、そう「捨てなかった服」があります。そんな服にこそ、真の価値を見出せるものではないでしょうか。そこで、この連載では、ファッション業界の先人たちが、人生に於いて「捨てなかった服」を紹介。その人なりのこだわりや良いものを詳らかにし、スタイルのある人物のファッション観に迫ることにします。

ファクトリーストアでの即日対応のお直しにも感動!

バーニーズ ニューヨークの顔的存在として、PRや自社メディア、オンラインストアを統括する中野光章さん。インディアンジュエリーに対する造詣が深いのは業界内外でも有名で、数多の名作を備えています。

ファッションにおいても、モードにとどまらず、古着、ストリート、はたまたアルティザンまで幅広いジャンルに精通する中野さんが、思い入れが強くて捨てられなかった服をご紹介する企画の第1回目は、ラルフ ローレン(Ralph Lauren)のネイビーブレザーです。

「僕は大学時代ラグビー部に所属していたんですが、本当に寒いシーズン以外は練習に明け暮れていました。

その少ない合間に家庭教師をしてお金を貯めて、1年生の冬、ラグビー部の休暇だった2月にニューヨークへ初旅行をしたんです。

向こうには留学中の友人がいて、彼と車でニューヨークからメイン州を通ってカナダのケベックまで雪道を進む旅をしたんですが、その途中で立ち寄ったラルフ ローレンのファクトリーストアで購入したのが、この金ボタンのネイビーブレザーです。

ラルフ ローレンらしいカッコいい店内には、MADE IN USAのジャケットがずらっと並び、そこから自分サイズを見つけると、アンフィニッシュド。

悩んでいると、70歳くらいでスーツを颯爽と着こなした熟練っぽいおじいさんが採寸してくれて、"明日まで待てるなら お直しを完了できる"と言うので、彼のアドバイスに従って袖丈と着丈を調整してもらう形でお願いしました。

おそらく僕と同じような旅行中の観光客が寄ることが多く、スピーディに対応することで売り上げを伸ばしていたんでしょうけど、僕らも運良く近くに泊まる予定だったので、明くる日に再度寄って出発までに受け取ることができました。

その際に羽織ってみたんですが、即日対応でも仕上がりはバッチリでした。

ラグビー部の納会や試合の際に着用する紺ブレ用としての購入だったんで、当時で500ドル強もする、こんな良いものでなくても良かったのですが、こんな機会は滅多にないだろうし、せっかくならこだわりたかったので、ドキドキしながら買い物したのを覚えています。

大学時代は胸にワッペンを付けて試合に行くときなんかに着て、引退してからはワッペンを外し、紺ブレ着たい気分のときに着ていました。

歳を重ねて紺ブレを着る機会がなくなったので、袖を通すことは減ったんですが、たまに思い出したように試したりはしています。

ニューヨークへの初旅行、500ドル以上出して買った、MADE IN USA時代のラルフ ローレンなど思い出がたっぷり詰まったブレザーなので、今後も手放すことはないと思います」。

中野光章
バーニーズ ニューヨーク クリエイティブサービス部 兼 EC部 アシスタントディレクター

1996年バーニーズ ジャパン入社。新宿店デザイナーズフロア、PR、セールスプロモーションの各マネージャーを経て現在はPR、自社メディア、オンラインストアを統括。インディアンジュエリーに深い造詣を持ち、座右の銘は「インディアンジュエリーは出逢ったときが最安値」。

Photo:Shimpei Suzuki

Edit:Ryutaro Yanaka



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