みなさま、お疲れ様です。中年Aです。前回に引き続き、東京・世田谷にあるパルクフェルメよりお伝えします。
同社看板犬にメロメロなノリゴロウさん(パンク教重)は放置。
今回は、英国オープンカーを代表するトライアンフTR3とTR4に乗ってきました。
まずは、TR3。こちらは、「1980年初めに北米から輸入された個体。抜群に良い状態のボディシェルで仕上げてあります。エンジンなどはOHしていませんが、とてもパワフルで走らせればわかる、よい状態です。全塗装を済ませてから3年経ちますが、このタイミングでカーペット、シートやダッシュパネルをマッチングの良いダークタンで張り替えました。幌も新品。一番難しいサイドカーテンもギャップを綺麗にするために丁寧に板金仕上げしました。車検整備も済ませているのですぐに乗り出せる極上のTR3Aです」とパルクフェルメHPではうたっています。
実際に見てもとにかくきれい。エンジンもぐずることなく、快調そのものであります。
ちなみに、TR3は1955~1957年、そのマイチェン版であるTR3Aは1957~1961年に販売されました。わずか6年しか売られていなかったのにも関わらず、半世紀以上経った今なお、クルマ好きに愛されるその理由はどこにあるのでしょうか。
中年Aが思うに、衝突安全や空力など現代の規制にとらわれない、自由なデザインが見るものに響くのだと思います。
見てください、このドアを。腰から上は丸出しですよ。はっきりいって助手席はハンドルを握っていないので、怖かった。でも、それ以上に開放感による快感が勝るクルマだったのです。
続いて、中年Bが熱くなっています。
「僕は3より4が好きなのです!」と、中学生以来の「好き」との告白。パルクフェルメ代表の金子温さんは「同じメーカーで、同じようなクルマですが、3と4の好みははっきりと分かれます」と続けます。
中年Bいわく「とにかく、顔が好き」と。中年Aは3と4って同じ顔と、なんとなく思っていたのですが、確かに全然違います。
イタリア人デザイナー、ジョヴァンニ・ミケロッティの手による美しく、繊細ながらも、アングロサクソンっぽい男らしさも兼ね備えた独特のデザインに魅了されますね。
ちなみに、TR4(とTR4A)の販売時期は1961~1965年と、これまた短命。生産台数は6万台ほどだったから、1年で1万台。二人乗りのオープンカーとしては大ヒットだったといえるでしょう。
中年Aは、TR4のライバルといえるMGBに20年ほど前に乗っていたのですが、TR4の方がトルクが太く、男っぽい印象をいだきました。
金子さんは「ニューペイントしました。エンジンは新品ピストン、ライナー、カムシャフトはもちろん各部を丁寧にオーバーホールしました。キャブレターはWEBER DCOEツインでOH済み、クロームのタコ足付きでオーバーヒート対策を済ませています。クラシックカーで心配なワイヤーハーネス(配線)を全て新品に張り替え、新品のモダンスターターモーター、発電機まで新品にして無駄な接触不良などの不調を克服しています。内装はカーペット、シートを新品で張り替え済みで幌も新品」という、絶品な一台です。
相場は500万円ほど。数年前よりも3割ほど上がっているそうです。古い物はクルマに限らず、減ることはあれど、増えることはありません。つまり、希少価値は上がるといえます。「あんとき買っておけばよかった」としょっちゅう過去を振り返る中年のようにならないために。
parc ferme TOKYO
東京都世田谷区上用賀5-25-4
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http://parc-ferme.jp/
Video:Shingo Takeda